中学息子がやる気を出さない理由と賢い親のコミュニケーション術
中学生の息子さんとの関係に悩んでいるお母さんは多いと思いますが、その子の力をちゃんと信じて見守っていてあげれば、ちゃんと自立へと向かっていくなぁと感じています。
ですが、心配のあまり手や口を出し過ぎて、子どもをつぶしてしまう親御さんも非常に多いことを、中高生ママ専門コーチとして実感しています。
今日は、子育てコーチングの要素も取り入れて、中学生の息子とのコミュニケーションのコツを解説します。
思春期の息子との関係を見直し、円滑なやり取りを目指しましょう。
もくじ
中学生の息子がやる気を出さない理由
小学生まではかわいくて、いい子だったのに、中学生になってやる気を出なくなった、、、というご相談はよくあります。
この理由の大きな理由は中学生の反抗期。
男性ホルモンであるテストステロンと、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が変化して、男の子は身長がググーんと伸び、声変わりする時期ですが、同時に攻撃性も増したりします。
その結果である身体の急激な変化に、子どもの脳が追いついていないことに自身も戸惑っているために、一番身近で甘えることができる親にストレスをぶつけていると考えられます。
中高一貫校の場合は、中学受験で燃え尽きたことも考えられます。
理由1)学業に対するストレス
一つは難しくなった学業に対するストレスが考えられます。
大人が想像する以上に新しい環境で、その学校のルールの下、新しい事を学ぶ事に対して拒絶反応を示す男の子は多いと感じています。
特に、各教科の提出物をちゃんと出すのが苦手な男の子は少なくありません。
理由2)親との対立
中学生男子と言えば、何でもめんどくさいお年頃。
ですが、そんな自由きままを許さない親への反発や対立が、男の子達のやる気が出ない理由になっています。
特に、厳しい親御さんほど、「やる気がでない原因は、100パセーント息子の中にある!」と考えておられますが、実は、親の在り方や関わり方に原因があることも実際には多いのです。
理由3)自己肯定感の低さ
「今の自分ではダメだ」「自分には価値がない」など自己肯定感の低い若者が日本には沢山います。
こんな風に自己肯定感が低いと、些細なことに気持ちが揺れ動いたり、物事の捉え方がネガティブになって勉強をはじめとしたやる気は出にくくなります。
そしてこれが本質的な原因ですので、お子さんのやる気が出ない事に悩んでいる親御さんは、小言を減らして肯定的な関わりを意識しましょう。
親子のコミュニケーションの基本
反抗期に入った中学生は「基本ほっとく姿勢」がベストだと考えていますが、それも「この子は大丈夫。自分の問題は自分で何とかする」という信頼あってこそです。
無関心な状態の放置や放任とは違いますので、数年先にせまった自立を見据えて、あえて、口出ししない見守る姿勢を心がけましょう。
1)聞き上手になる
生意気ばかり言う中学生息子を諭したい!正したい!親御さんが9割だと感じていますが、この姿勢だと反抗期男子には逆効果です。
彼らの未熟に感じる主張にも「うんうん。それで。あなたは今そんな風に考えているんだね」と耳を貸しましょう。
話を否定せずに聞いてもらえる居場所が家庭にあると、子どもの自己肯定感も上がりますし、ゴチャゴチャ混乱している状況を整理することも出来ます。
「子どもの話を聞く」って本当に難しいですよね。ついつい余計な一言を言ってしまいがちで、、、
でも、聞き方に失敗して不機嫌にさせてしまったとしても、今新しい自分にチャレンジしている事実を認めて生きましょう。
まずは場数を踏むこと。そして小さな成功体験を積み重ねていきましょう
2)適度な距離感
親と子の間には境界線があることをイメージしましょう。
何か言いたくなる時は「コンコン」とドアをノックしてから話しかけるイメージです。
ですが、たいていの場合は「うるさいな」「今はイヤだ。あとで」「聞きたくない」という返事や態度が返ってくると思います。
「じゃあどうすりゃいいのよーーー」と思われるかもしれませんが、コレはつまり「お母さんは小言が多いよ。もう干渉するのをやめて」のサイン。
親離れ子離れの一環として、これまでの過干渉や過保護から卒業するタイミングが来ているのです。
3)理解と尊重
子どもを自分の所有物のように扱っている人が実際は多いです。
もちろん、親自身にその自覚はないのですが、実際には自分の価値観(正論)を押し付けて子どもをコントロールしようとしている保護者や教師が多いのが日本の現実だと感じています。
中学生はまだ未熟で鼻につく物言いも沢山あると思いますが、まずはその子の意見や考え方を理解しようとしてみませんか?
そして、尊重する(=大切にする)こと。
つまり、途中で正そうとしないで、失敗するとわかっていたとしても口出しせずに見守りましょう。
不登校やひきこもりを心配されている方も多いですが、レジリエンス力(困難をしなやかに乗越え回復する力)は、沢山の失敗経験の中で育まれます。
4)無条件の愛情(存在承認)
その子の成績がどうであろうと、どんな状態でいようと、その子の「今」を受け入れて、愛することができるといいですね。
「見守る子育て」では存在承認を大切にしていますが、子どもの存在そのものが自分や家族を幸せにしているということを知ることです。
無条件の愛情で親から愛されているという実感のある子どもは、人にも優しくできて、愛されながら成功していくと思うのです。
中学生の息子との具体的な接し方
では実際、中学生の息子とどんな風に会話するとよいのでしょうか?
ここでは、反抗期まっさかりの中学生だった頃の息子と私の会話の例をご紹介します。
ポイントは彼の言葉を否定せずに、気持ちに理解を示し共感に徹していることです。
あ~ むかつく!あいつなんか、○ねばいいのに!!
(本当は○ね!という言葉は言っちゃイケナイと正したいけど、今日はスルーして聞いてみよう)
そうなんだね。○○くんにむかつくことがあったんだね。
そうなんだよ!
ちょっと見てよ(スマホを見せながら)こんなこと言うのって信じられる?
あ~ 確かにちょっとこの言葉はイヤだね。
あなたがムカつく気持ち、わかるよ。
(頭の上から湯気が出ているくらい怒っていた状態がだんだん落ち着いてきて)
だよね!ありがとう。気持ちわかってくれて。
すごくイラついて「○ね」なんて言葉を使っちゃったけど、本当は使わない方がイイってわかってったんだよ。
この会話は私の成功体験でした!
間違いやNGワードを逐一正さなくても、ムカつく気持ちをわかってくれる人がいれば、人は自分で自己修正出来ることを実感した出来事でした。
困難な場合の対応
ですが、全く会話がない、部屋に引きこもっているなど、コミュニケーションをとろうとしても難しい場合もありますよね。
そんな場合は、例えば、今までの過干渉な行為を謝罪し、今後の行動を改めることで親子関係の改善が見られることがあります。
ただしこれには注意点があって、本当に心の底から悔い改めていないと、子どもにはバレてしまい「口先だけだったのか」と余計に信頼を失う場合があります。
また、親が子どもの心配ばかりしていないで、「この子は大丈夫だ」と信頼をして、毎日を過ごすことも重要です。
そして自分の人生を楽しむ事で、私は中学生息子のややこしい時期を乗越えました。
専門家の意見とアドバイス
7世代先の子孫の為になるように考えられた、アメリカ先住民の教えに「子育て四訓」があります。
見守る子育てのセミナーでもお話していますが、中学生以降はこの最後の青年期「青年は目を離せ、心を離すな」の時期に入っていると考えています。
親は口出しをやめて、手も目も離して本人に任せる時期が来ているんですよね。。。
また書著「子どもへのまなざし」で有名な児童精神科医の佐々木正美先生は「育児の基本は子どもの気持ちをよくきいてやること」とおっしゃっています。
そして「子どもの言うことをよく聞くためには、親や保護者も自分のことをよく聞いてもらえる家族や友人を豊富にもっていなければならない」ともおっしゃっています。
しかしながら、親御さん自身が自分の本音をゆっくり聞いてもらえる人がいないことも非常に多いと感じています。
なので、仕事や家事のストレスを子どもにぶつけている場合も多そうです。
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中学息子を伸ばす極意
思春期に入った中学生息子の子育ての極意は、距離感を大切にすることです。
近すぎず、遠すぎず、常に子どもの味方でいることを心がけましょう。
「見守る子育て」では「干渉しない、手放す、諦める(観念する)」ことを重視していますが、これは「もう子どものことは、どうでもいい」というマイナスな視点で、投げやりになることではありません。
「今のこの子の状態で十分満足」「健康でいてくれてありがたい」という満足感や感謝の気持ちを忘れないでいることです。
反抗的だったり、無気力になったり、親は嵐のような反抗期に悩む時期ですが、過度に干渉することなく温かい関わり方で乗り切りましょう。
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この記事を書いた人(監修者)
長野県松本市在住
中高生ママ専門の子育てコーチとして、悩める母専門のコーチングセッションを行う。
【経歴】
・コーチングオフィス ままはぐ代表
・ICA国際コーチ協会認定 ポテンシャルコーチ
・セッショントータル4,500時間以上を実施
・24歳(社会人)と21歳(大4)2人の息子を持つ母親
・京都大学にて教授秘書歴7年
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いつも応援ありがとうございます!
一人息子への接し方、毎日苦労しています。
我が子は目標ややる気について、時々話してくれます。
嬉しいし、頼もしいのですが、計画性がなくうまく行かないことが多いです。
がっかりしている息子を見ていると、ついあれこれ細かく問い詰めたり、アドバイスしたり。
そんな私にたいして息子は、やれてなくても『やった』『やってる』『大丈夫』とその場しのぎの嘘をつきます。
要領が悪いのも、嘘をつくのも、過干渉な私のせいと分かっていますが、子育てのタイムリミットを考えると、焦り、どうしても感情的になってしまいます。(高1です)
どうやって気持ちを整理したらいいのか分かりません。
ピロさま
こんにちは(*^_^*)
コメントありがとうございます。
一人息子さんのことでお悩みなのですね。
・息子さんの現状
・母の現状
・現状を引き起こしている要因
などをよく把握されているなぁと感じました。
う~ん。気持ちの整理。。。
お答えになっているかどうかはわかりませんが(;^ω^)
ついつい感情的になってしまう自分をあまり責め過ぎすぎないようにして、「昨日よりも今日、今日より明日」という感じで、「小さな成功体験」をつくることを意識することでしょうか?
笑顔の子育てになりますように☆
アドバイスありがとうございます。
思ったようにいかないと感じても、少しずつ進歩している事に目を向ける…時々息子に話している事でした(ゆかこさんからの受け売りです)。
息子だけでなく自分にも、言い聞かせてみます。
以前、スケジュール帳をつけるよう、アドバイスしたことがありました。
昨晩本人からスケジュール帳が欲しいと言われ、早速amazonで選ばせて購入しました。
自分で買わせた方が良いかとも思いましたが…私も息子も少し前進と受け止めます。
もし、スケジュール帳を書いていなくても、感情的にならないよう頑張ります。
ピロさん
少しずつ進歩していることに目を向ける☆
いいですね~
また、「スケジュール帳」の件から、息子さんは自分の将来のことをちゃんと考えておられるのだなぁと感じました。
笑顔の子育てになりますように☆