不登校の原因と対応を徹底解説!小・中・高校生の保護者必見

コロナ以降、急増した不登校。

「うちの子がまさか不登校になるなんて」と衝撃を受け、お子さんへの対応に苦慮されていらっしゃる親御さんも多いのではないでしょうか?

子どもが不登校になってしまうと親は本当に苦しくてたまらないので、少しでも早く学校に戻って欲しい気持ちが強くなります。

ですが、その苦しさゆえに子どもの気持ちに寄り添わない間違った対応をし続けると、親子関係を悪化させてしまったり、長引かせてしまったりもします。

この記事では、最新データに基づく不登校の数や原因を紹介した上で、親御さんができる最善の対応についてお伝えします。

不登校の定義と現状

文部科学省では、不登校のことを、次のように定義しています。

何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるため年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いた者。

引用元:文部科学省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」

つまり、年間の欠席が29日までの場合は不登校ではないということです。

2023年10月、不登校の状態にある小中学生が22年度に約29万9000人となり、10年連続で増加して過去最多となったようです。

前年度からは、なんと22.1%の増加となります!

在籍児童生徒に占める不登校児童生徒の割合は3.2%で、小学校では約60人に1人、中学校では約17人に1人(クラスに2人~3人)が不登校という状態です。

また高校(全日制・定時制)の不登校生徒数も2年連続で増加となり、6万575人となりました。

この状態を受けて、国(文部科学省)は「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策」(令和5年より)で「不登校特例校の設置の促進」や「多様な学びの場・居場所の確保」「保護者のサポート」など、学校という場所をみんなが安心して学べる場所にしようとする取り組みを始めています。



【不登校児童生徒数の推移のグラフ】
令和4年度令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果より
P73
特に令和2年のコロナ以降
本当に急増しています

不登校の主な原因

上記、文部科学省の令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果によると、小学生・中学生・高校生ともに「無気力・不安」をきっかけに不登校となったことがわかります。(小・中学生は51.8%高校生は40%で不登校になったトップの要因が無気力・不安)

沢山の不登校ママのお悩みを聞いてきました私は、実際、不登校になった原因は特定できない場合が多いと感じていますが、考えられる原因について、学校と家庭の両面からご紹介します。

学校生活のストレス

学校に行きたくない

小学生の場合は、親から離れることへの不安や友達から仲間はずれされたことがキッカケで不登校になる場合があります。

ストレス耐性がまだ十分に整っていなかったり、自分の気持ちを言葉で上手に表現できないために、小さなストレスが積み重なって身体に不調が出ているようです。

中高生になると、担任や部活の顧問の先生と合わなくて、行き渋りから不登校になるパターンが多いと感じています。

これは厳しい昭和チックな指導に子どもが恐怖やストレスを感じている事実があります。

また高校生の場合は、英語や数学など苦手な教科の授業のある曜日から休み始め、結局単位が取れなくなり、留年や中退になる場合が多いです。

▼参考記事▼
【中学生の不登校】原因と5段階別親の対応、卒業後の進路など徹底解説!

家庭環境や親子関係のストレス

夫婦仲が悪い、親と1ヶ月以上話をしていないなど、機能不全家族の状態になっていると、不登校は起きやすいと感じています。

おそらく、家庭という本来安らぎを感じる場所の居心地が悪くなってしまっているために、毎日登校するだけのエネルギーを充電することができず元気が出ないようです。

また、単身赴任家庭に不登校が多いことを実感していますが、これは父親の不在が母親の過保護や母子の共依存を招いてしまう為ではないかと考えています。

先回りや否定してばかりの育児で、「困難に立ち向かう力」や「自己肯定感」など「生きる力」が育っていないことが原因の1つだと推測しています。

不登校の7つのタイプと特徴

この章では、不登校になりやすい子どものタイプを、詳しく書かれているキズキ家学さんのサイトから引用させていただきます。

  • 母子分離不安型
  • 情緒混乱型(よい子息切れタイプ)
  • 混合型(甘え依存型タイプ)
  • 無気力型
  • 人間関係型
  • ストレスによる神経症を伴う型
  • 発達障害・学習障害を伴う型
引用元:家庭教師キズキ家学 不登校の7つのタイプ

7つのタイプそれぞれどんな特徴は以下の通りです。

1)母子分離不安型

  • 小学校低学年に多く、母親から離れると強い不安が起こる
  • 母親の関心や愛情をたびたび確認し、つなぎとめようとする
  • 母親の膝に乗ってくる。スキンシップを求めるてくる
  • 母親がそばにいると、友達と一緒に遊んだり元気に過ごすことができる

2)情緒混乱型(よい子息切れタイプ)

  • 気分の落ち込みや、混乱が強く、頭痛や腹痛などの身体症状が起こる
  • 不登校になる以前は、勉強やスポーツ等を頑張り、期待に応えようとしてきた
  • 真面目で几帳面、神経質で完璧思考がある
  • 学校を休むことへの罪悪感が強く、家に閉じこもりがちである

3)混合型(甘え依存型タイプ)

  • 落ち込んでいるときもあるが、好きなことや楽しいことはできる
  • 学校での出来事など、不登校になったきっかけはあるが、原因が明確でない
  • 基本的な生活習慣が十分身についていないため、生活リズムが乱れがちである
  • 逃避、回避的傾向が強く、何かを最後までやり遂げた経験が少ない

4)無気力型

  • 何事にも無気力で、登校することにあまり義務感を感じていない
  • 心因性の身体症状は全くない
  • 強く催促すると登校することもあるが、長続きしない
  • 家では比較的元気で、インターネットやゲームなど、自分の好きなことをして過ごす

5)人間関係型

  • いじめや転校など、人間関係上の明確な問題により登校できなくなる
  • 登校しようとする意思はあるが、問題を一人で解決できずにいる
  • 親として思い当たる原因はあるが、本人が話そうとしない場合がある
  • 頭痛や腹痛などの身体症状を訴える場合がある

6)ストレスによる神経症を伴う型

  • 主観的なこだわりをもっており、自分の内的な世界にこもる
  • ストレスにより頭痛、腹痛、吐き気、発熱等の身体症状や強迫性の神経症状がある
  • 摂食障害や自傷行為などを伴うこともある
  • まれに精神疾患の初期症状として症状が起こっている場合がある

7)発達障害・学習障害を伴う型

  • 学校に行けない背景に発達障害や学習障害との関連性がある
  • 極端に不得意な教科(分野)があるため、学習に対する抵抗感を強く持っている
  • クラスメイトとうまくコミュニケーションが取れず、孤立している場合がある
  • 不安や葛藤、怒りをうまく処理できず、パニックを起こすことがある
わかばやし
わかばやし

私にご相談される方は2)よい子息切れタイプ、が多い印象があります。

教育熱心なご家庭が多いからかなぁと。

不登校の子どもに親ができる5つの対応

実は、文部科学省は不登校を問題行動と捉えるのではなく、子どもたちの成長過程の一つとして捉えるべきだという考え方を示しています。

取り巻く環境によっては、不登校はどの子どもにも起こりうるものですので、親は問題視し過ぎず、適切な対応をとると子どもが元気に動き出すことも多いです。

ここでは親ができる対応を5つご紹介します。

1)無理に行かせようとしない

子どもが不登校になってしまうと親御さんは本当に辛くて苦しくてたまらないので、特に、急性期は少しでも早く学校に戻って欲しい気持ちが強くなります。

そして、「今日は行ける?」と毎日プレッシャーを感じさせる声掛けをしたり、不登校の原因探しをしたりして、子どもの心に寄り添わない対応をしてしまうことが多いです。

「再登校すること」が子どもの為にもなると思い込んでいる為に、かなり強引な対応になってしまうのです。

ですが、急性期に本当に大切な事は、子どもの気持ちに理解を示しありのままを受容することなので、無理に行かせようとしない対応がベストです。

2)子どもの話を否定しないで聞く

子どもが心の元気を取り戻すには、心の奥底にしまい込んだストレスを言葉にして吐き出すことが非常に重要だと考えています。

というのは、子育てコーチとして、子どもが親にこれまでの不満を全部ぶちまけ始めると、改善に向かうことを実感しているからです。

元気を取り戻した後に、再登校に向かったり、受験勉強を始めるご家庭では、親子の会話が増え、絆を結び直す姿が見られます。

3)強い励ましや厳しい対応はNG

よくありがちなのが、「あなたはやればできる子」や「勉強も今からやれば大丈夫だから」と何度も励ましたりすることです。

これは、1日も早く元気になってもらいたい!一心からの行動なのですが、子どもにとってはこの親の姿勢が強いプレッシャーとなって逆効果になっている場合も多いのです。

また、不登校を改善するには規則正しい生活を(←正論です)と、親がゲームやスマホの制限を強め、管理(見張る)体制を強めることがありますが、これもNGです。

家の居心地が悪くなり、親への不信感も強めてしまいます。

4)安心安全な居場所をつくる

誰からも責められず、指図もされず、自由に自分の気持ちを話せる居場所があれば、心はどんどん元気になります。

Aさん「学校は行かなくてもいいから、家では規則正しい生活をしなさい」

Bさん「学校は元気になってから行けばいいけど、みんなから遅れないように勉強だけはしなさい」

AさんもBさんも学校には行かなくてもいいという許可を出す代わりに(条件付き)「やるべき事をやりなさい」と指示命令をしている状態です。

できるだけ、管理や口出しをやめて、この子は自分で考えて動く力があることを信じて任せてみましょう。

この親の姿勢が、結果として「安心で安全な居場所」つくりに繋がります。

5)専門家の支援を受ける

子どもが不登校になるとお母さんは本当に苦しいので、眠れなくなってしまったり、食べ物が喉を通らなくなり激やせしまうことがあります。

実は私も、息子の高校生時代に学校に行きたくない時期がありまして、鬱になってしまった過去があります。

そうなってしまうと、本当に大変なので(涙)身体や心の不調を感じたら、心療内科、スクールカウンセラー、行政の相談窓口などプロの支援を活用しましょう。

「見守る子育て」では、思春期子育てのお悩みを解決するための様々なセミナーや動画を提供しています。

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学校との連携する場合の注意点

学校の先生と連携も大切だとは思いますが、情報を共有するという名の下に、「誰にも言わないで」とお母さんに話してくれた出来事を先生に話してしまうことってありませんか?

これは少しでも早く不登校を解決したい気持ちが強い親御さんに起きがちです。

「もしも先生に話したことがバレたら、子どもが嫌がるだろうな」と思うことは、話さないようにしましょう。

子どもからの信頼を損なわないようご注意ください。

成功事例とうまくいかない事例

「見守る子育て」では、不登校の子どもを見守ったら子どもが元気になった!動き始めました!というご報告を沢山いただいています。

例えば、中2の夏頃から不登校となった息子さんのことで悩んでおられたお母さん(A子さん)は、自室にこもりがちな息子さんのゲーム依存への不安もお持ちでした。

でも、「ゲームは子どもの居場所だから、ご飯を食べていれば大丈夫!母性で包み込んだ方がいい」という言葉が腑に落ちて、昼夜逆転も気にし過すぎず「見守る子育て」を実践された結果、息子さんはお母さんに心の内をだんだん話すようになられます。

そして、高校受験直前に急にやる気を出された息子さんは無事に志望校に合格!

今は、目をキラキラさせて高校生活をエンジョイされているとの事です。

うまくいかない事例とその教訓

とはいえ、なかなか改善できない親御さんもいらっしゃいます。

それは、不登校になったことを嘆き続けていたり、過去の自分の対応を責め続けている方です。

自分や子どもを責めていると、子どもの「今」を認めてあげることができません。

「なってしまったものはしょうがない」とまずは受容することが、一番大切な親の姿勢だと感じています。

まとめ

不登校への対応は、スマホや電子機器を制限する強硬派もありますが、最近では、「子どもの心が回復するまで見守りましょう」という対応が主流になりました。

これは、子どもの心に注目した最善の対応で、本質改善につながります。

今「朝、休ませた方がいいか?」迷っているお母さんも多いと思いますので、以下のチェックリストを参考にしてくださいね。

学校を休ませた方がいい?悩んだ時のチェックリスト

学校を休ませた方がいい?
悩んだ時のチェックリスト

子どもの気持ちを大切にして
長引かせない対応だと感じています。

引用元:NHK朝イチ「子ども不登校親はどうしたら」2023年8月29日放送

学校に行けない自分のことを責めている子ども達が、自分は自分でいいんだと認めることができて、だんだん元気になっていきますように。

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この記事を書いた人(監修者)

わかばやしゆかこ

長野県松本市在住 
中高生ママ専門の子育てコーチとして、悩める母専門のコーチングセッションを行う。
【経歴】
・コーチングオフィス ままはぐ代表
・ICA国際コーチ協会認定 ポテンシャルコーチ
・セッショントータル4,500時間以上を実施
・24歳(社会人)と21歳(大4)2人の息子を持つ母親
・京都大学にて教授秘書歴7年

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3日くらいしたら私がそっと「早く笑顔になりますように☆」という気持ちを込めて、その投稿をそっと消去しています。(始まってすぐに人気のお部屋になっています)

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