不登校になりやすい家庭の共通点|傾向と対策を徹底解説!
中高生ママ専門コーチとして5000時間以上、令和のご家庭の「リアルなお悩みごと」をお聞きしてきましたが、実は「勉強しない」や「反抗期」などのお悩みごとの根っこにはたいてい不登校への不安があります。
特にここ3、4年は、学校に行きたくない中学生が急増していることを実感しています。
この記事では不登校になりやすい家庭に見られる共通点を子育てコーチの視点から解説し、具体的な対策を紹介します。
不登校になりやすい家庭、長引きやすい家庭には特徴がありました。
子どもが不登校になると、本当に苦しいので、予防や改善の参考にしてください。
もくじ
不登校になる子の家庭の5つの特徴
これまでの子育てコーチとしての経験上、子どもが不登校になる家庭には共通点があることをヒシヒシと実感しています。
居心地のよい家庭を構築される親御さんが増える事を願って、具体的な5つをご紹介します。
1)子どもに関心が薄い家庭
「愛の反対は無関心」というマザーテレサの言葉がありますが、親が仕事や趣味など自分のことばかりで子どもに興味や関心が薄いと、子どもは愛情不足の状態になります。
子どもにとって親からの愛情こそがエネルギー源。
友達とケンカした日も、何だか憂鬱な日も、毎日学校に通うには、親から愛されている実感(エネルギー)がないと難しいのです。
2)過度に干渉する家庭
学校のこと、友達のこと、塾のこと、受験のことなどは、実は全て子どもの問題です。
子どもの主体性を伸ばす為にも、中学生以降はだんだん本人の問題には干渉しないように、小言はだんだん減らしていくようにしましょう。
「心配だから」という大義名分の元、子どもを管理しようとしていると、親子仲はどんどん悪くなり、子どもの意欲は失われていきます。
3)家庭内のコミュニケーション不足
家族なのに会話は業務連絡のみ。
また、LINEやメールなどテキストでのやりとりが中心になっているなど、コミュニケーションの量や質が低下していると子どもは元気がなくなります。
家庭内に温かいコミュニケーションがないために、楽しくないからです。
また、子どもへ話しかける内容が受験や成績の話ばかりだと、自然に親子の会話は減っていきます。
反対に、明るく楽しいコミュニケーションがとれている家庭では、不登校の心配がないことが多いのです。
4)家庭環境が不安定な状況
単身赴任家庭や、家族の病気などで、家庭環境が不安定だと子どもも不安定になりやすいです。
私はある意味、令和の子育ての現場を知っている人だと思っているのですが、不登校関連のお悩みをお聞きしていると、単身赴任家庭が想像以上に多いことを実感しています。
5)教育熱心すぎる家庭
お受験して中高一貫校に入れたものの、不登校になってしまったという親御さんからのご相談は、コロナ以降急増しています!
勉強は子ども自身の問題ですが、いつのまにか親の方が熱くなりすぎたために、勉強を強要してしまっている状態です。
教育熱心が過ぎて、教育虐待に足を一歩踏み入れているご家庭が実は少なくない印象もあります。
不登校になりやすい家庭の要因
文部科学省の令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果によると、小学生・中学生・高校生ともに「無気力・不安」をきっかけに不登校となったことがわかります。
(小・中学生は51.8%・高校生は40%で不登校になったトップの要因が無気力・不安でした)
ここでは、子どもが無気力や不安から、不登校になりやすい家庭の要因を3つご紹介します。
要因1)子どもの自己肯定感の低さ
親から関心を持たれていなかったり、指示命令で否定ばかりの環境の元育てられていると、自分を肯定的に捉える事ができなくなります。
自己肯定感が低いと、例えば成績が下がってしまったり、友人とケンカをしてしまったりするなど、うまくいかないことが1つでもあると、「自分はダメだ・・」と落ち込み、自分自身を否定してしまいます。
そうなると、「自分は何をしてもダメだ」とあらゆる物事へのやる気がなくなり、無気力な状態になってしまうため、学校へ行く元気もなくなってしまうのです。
要因2)親のストレス管理の欠如
仕事や人間関係のストレスがあると、ついつい子どもに強く当たってしまうことありませんか?
自分はこんなに我慢しているのに!お気楽にスマホばかり覗いているわが子を怒鳴りつけてしまうのは、真面目な頑張り屋さんタイプのご両親がいる家庭でよく起きる構図です。
自責思考で考えると、(子どもが悪いのではなく)親がストレス管理が上手に出来るようになると、大切なわが子に怒りをぶつけなくてすみます。
ため込んで→バクハツを繰り返さないように、定期的にストレス解消する習慣を身につけましょう。
要因3)家族間のコミュニケーション不足
日本人のコミュニケーションの大きな特徴として「察する」や「暗黙の了解」という概念があります。
ですので、言葉を使って気持ちを伝えることが苦手な人も多くて、結果として親の愛情不足に陥っていることが思春期の子ども達がしでかす問題の要因になっていると実感しています。
温かいコミュニケーションは、大人の想像以上に子どもの心を明るく元気にしますので、話を聞いたり、気持ちを伝えたりする時間を増やして、子どもから信頼される親を目指しましょう。
親が子どもの「今」を受け入れると、子どもはイキイキと輝き始めます!
「見守る子育て」では過干渉をやめ、親子仲よくなったお母さん達から、嬉しいご報告を沢山いただいています。
不登校になりやすい家庭の改善策
では、ここまでご紹介してきた「不登校になりやすい家庭の特徴」が見られた場合の改善策について3つお伝えします。
改善策1)居心地のよい家庭環境を整える
まずは、子どもが居心地のよい家庭の状態にすることが非常に重要です。
具体的には、子どもへの指示命令や小言を減らし、夫婦仲良く、家族仲良くすること。
特に中学生以降は、親の管理体制を緩めて、子どもの主体性を育てる子育てに切り替えることをお勧めします。
「学校に行く・行かない」をはじめとして、子ども自身が自分のことは自分で選択できる環境をつくると、親子仲は良くなり自己肯定感も高く育くまれるでしょう。
改善策2)子どもとしっかり向き合う
子どもの話を聞いていますか?
正論を横に置いて耳を澄ませてみると、「嫌だ」「行きたくない」「やりたくない」など、子どもはびっくりするほど多くの気持ちを親に伝えようとしてくれています。
正しいことをいう時は控えめに。
そして、我が子と言えども一人の人として尊重して、その言葉を丁寧に受け取ってみましょう。
子どものことが理解できないのは、理解しようとしていないからです。
改善策3)成功体験を積ませる
実は、私がご相談を受けているお宅の場合、「自分に自信がないこと」が停滞の原因になっている事が少なくありません。
否定や過干渉で育てられた為に、自己肯定感が低くなってしまい、自分を信じる力が弱くなってしまっているのです。
いつも不安で、漠然とした自信がない状態です。
これを改善するためには、たとえ失敗しそうなことでも、親は黙って見守る場面を増やしましょう。
「やった!できた!」という成功体験をコツコツ積み重ねることで、自分に少しずつ自信が持てるようになります!
また、たとえ失敗したとしても、経験値がアップしてレジリエンス力(精神的な回復力)を高めることにもなります。
不登校の兆候と早期対応の重要性
「見守る子育て」は不登校の初期に実践すると、何事もなかったように登校に向かう子が多いですが、これは小手先の対応ではなく、親が子どもを一人の人として尊重する本質改善の方法だからです。
以下、不登校の兆候です。
この兆候が見えた時に、早めの対応をしておくことをお勧めします。
不登校の兆候
不登校になる前に子どもにみられるサインを、3つの面からご紹介します。
- 身体面の変化:
頭痛、腹痛、吐き気、発熱、めまい、倦怠感、食欲不振など - 生活面の変化:
不眠、朝起きられない、過食、少食、生活リズムの乱れなど
学校の生活について話さなくなった
部活や習い事を休みがちになる
先生や友達へのネガティブ発言が増える - 学校内での変化:
遅刻、早退、保健室によく行く、交友関係の変化など
専門機関への相談
子どもが不登校になると母親は苦しいです。
実は私も、息子の高校生時代に学校に行きたくない時期がありまして、眠れなくなって食べれなくなってしまい鬱になった過去があります。
そうなってしまうと、本当に大変なので(涙)身体や心の不調を感じたら、心療内科、スクールカウンセラー、行政の相談窓口などプロの支援を活用しましょう。
「見守る子育て」では、思春期子育てのお悩みを解決するための様々なセミナーや動画を提供しています。
「相談してみたい、不登校になった時の対応を知りたい」という方はまずはLINE登録をしてくださいね。オンラインサロン「母テラス」には不登校でお悩みのお母さんも沢山いらっしゃいますし、直接質問できたり、不登校関連の動画やイベントなどもご案内しています。
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まとめ
病気(正当な理由)でもないのに、他の子が普通に行ける場所に、わが子は行けなくなることは親として本当に辛いです。
・世間的にどう見られるか
・どんどん遅れてしまう勉強面のこと
・お仕事されている方は子どもを日中一人で置いておくこと
など「心配」や「将来への不安」などで、心が埋め尽くされてしまうからです。
ですが、不登校を長引かせないためには、子どもが家で安心して過ごせる環境をつくることが大切です。
どんなときでも安心して休める居場所「安全基地」がつくれますように。
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この記事を書いた人(監修者)
長野県松本市在住
中高生ママ専門の子育てコーチとして、悩める母専門のコーチングセッションを行う。
【経歴】
・コーチングオフィス ままはぐ代表
・ICA国際コーチ協会認定 ポテンシャルコーチ
・セッショントータル4,500時間以上を実施
・24歳(社会人)と21歳(大4)2人の息子を持つ母親
・京都大学にて教授秘書歴7年
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