行き渋りする小中学生の理由と親の対応7選~不登校の初期対応はコレ!~
・最近朝起きない
・学校に行きたくないと言って行き渋る日が増えてきた
などでお悩みの方は、特にコロナ禍は増えていると実感しています。
2022年に発表された文部科学省の調査では、全国の国公私立小中学校で2021年度に30日以上欠席した不登校の児童生徒は、なんと!24万4940人となったそうです。(令和3年度文部科学省の問題行動・不登校調査より)
小中学校で不登校がこれだけ増えているのですから、その前段階である「行き渋り」状態の子どもは相当数増えていることが予想されます。
ここでは、そんな学校に行き渋る状態の子どもに、親はどんな対応をするとよいか?表面的ではない本質改善の方法を7つお伝えします。
小・中学校における長期欠席者は413,750人(前年度287,747)。
このうち不登校によるものは244,940人(前年度196,127人)、
新型コロナウィルス感染回避による者は59,316人(前年度20,905人)
引用元:文部科学省・令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要

↑
令和3年度、文部科学省の調査では、小中学生の不登校24万人!
2022年10月末に大きなニュースになりました。
前年度から約5万人増なので大幅に増えていることがわかり、それに伴い、不登校の前段階である行き渋りの小中学生の数も大幅に増えている事が予想されます。
もくじ
行き渋りとは?
行き渋りとは、登校渋りとも言われ、学校に行きたくない素振りを見せる子どもの状態のこと。
文部科学省の定義では、不登校は欠席日数が30日以上ですので、30日未満の子は行き渋りの状態にあるとも言えます。
2018年のものですが、興味深い資料を見つけましたのでご紹介します。
ココには不登校傾向にある中学生(欠席が30日未満)は33万人。(コロナ以前の資料なので現在はもっと増えていると予想)
全体の1割。
不登校の中学生の約3倍で、10人に1人が不登校傾向があるとのこと。
↓ ↓
不登校傾向にある中学生(年間欠席数は30日未満)は、全中学生約325万人の10.2%にあたる約33万人で、文部科学省が調査した不登校中学生の約3倍。約10人に1人が不登校傾向。
引用元:日本財団・不登校傾向にある子どもの実態調査報告書(2018)
不登校ではないが、行き渋りの「5つの状態」(年間欠席が30日未満)
- 欠席30日未満の不登校(1週間以上連続欠席)
- 教室外登校:校門や保健室には行くが、教室に入らない
例:保健室登校、別室登校、放課後登校など - 部分登校:授業参加時間が少ない
例:遅刻や早退が多い(月に5日以上) - 仮面登校A(授業不参加型):教室で過ごすが、みんなとは違うことをしがちで授業参加時間が少ない
例:授業とは別に学びたいことがある(月に2、3回休む) - 仮面登校B(授業参加型):教室で過ごしみんなと同じことはしているが、心の中では学校は嫌い・辛い・嫌だ
「行き渋り」にもいろんな段階や状態があるようです。
特に、「❺仮面登校B(授業参加型):教室で過ごしみんなと同じことはしているが、心の中では学校は嫌い・辛い、嫌だ」と思っている子どもまで含めると、一体いまどれくらいの子どもが、「本当は学校に行きたくない」と思っているのでしょうか?
日本の教育に、警鐘を鳴らしたくなりました。

小学生も中学生も
高校生も
心はきっとおんなじ
楽しい場所なら
行きたくなるはず
▼行き渋りからの不登校がご心配な方に▼
⇒【中学生の不登校】原因と5段階別対応と進路。子どもの心が回復して動けるようになるには
中学生の行き渋り理由TOP10
同じ「2018年の資料日本財団・不登校傾向にある子どもの実態調査報告)から、現役中学生に聞いた、中学校に行きたくない理由TOP10をご紹介します。
↓
引用元:日本財団・不登校傾向にある子どもの実態調査報告書2018
1位:疲れる、2位:朝起きられないの身体的症状以外では、その殆どが「学業に関する理由(黄色のマーカー部分)」となっています。
「小学校に比べて良い成績がとれない」ことも、行きたくない要因の一つだと知り、こういったことも成長過程の子どもの心を重くしている事実に切なくなりました。
学業に関する理由がこれだけ多いのは、中学生になって、定期テストがあったり、高校受験に向けてのストレス(担任の先生、親・塾など大人からのプレッシャー)なども関連しているのでは?と、中高生ママ専門の子育てコーチとして考えています。
また、コロナ禍になって急激に不登校が増えているのは、一人また一人と、学校に行かないことを選択する子どもが増えて、そう珍しいことでもなくなったために、❺仮面登校B(授業参加型)の子達が自分の気持ちを押し殺さなくてもいい環境(時代)になってきているのでは?と推測しています。
行き渋る小中学生への親の対応7選
では、「学校=みんなが行く(べき)場所」と見なされることの多い場所に行き渋る子どもに対して、私達親は、どんな対応をするとよいでしょうか?
子育てコーチとして、沢山の不登校や行き渋りに悩むお母さんのサポートをしてきましたが、この行き渋りの時期に、無理やり行かせようとする態度は、かえってこの問題を長引かせると感じています。
具体的には、小中学校時代の行き渋りに対し”登校を促す対策”で、いったん学校行くようになったとしても、本質が改善していないので(←ここ重要)、数年後、たいていは高校あたりに再び同じことが繰り返し起きる、、、と言う感じです。
ですので、この行き渋りの時期に、親の「どうして行かないの?」「絶対行かなきゃダメ!」「みんな嫌だけど我慢して行ってるよ!」という価値観(←殆どの親御さんがお持ち)を少~しだけ横に置いて、今学校に行きたくなくなってしまった子どもの気持ちを丁寧に聞くことが超重要です。
以下、親の対応を7つご紹介します。
1)(フラットな気持ちで)行きたくない理由を聞く
まずは、「どうして行かないの?!」という気持ちをいったん横に置いて、フラットな気持ちで行きたくない理由を聞いてみましょう。
イメージは優しい保健室の先生です(笑)
「いつから行きたくないなぁと思ったの?」「何が一番嫌だなあと感じているの?」「もしもよかったらでいいから教えてくれる?」みたいな感じで、責める気持ちをゼロにして、穏やかで優しい口調で聞いてみましょう。(詰問はNGです)
自分を責めない人(=自分の味方)からの質問は、精神的にすごく楽なので、本音を話してくれるかもしれません。

優しい口調で
不安な子どもの気持ちを丸ごと
受け止めてあげましょう
2)無理に行かせようとしない
・お父さんに言うからね(脅し)
・あなたの好きな〇〇を買ってあげるから(モノで釣る)
・不登校になったらどうするの!(不安をあおっている)
・お母さん恥ずかしくて外を歩けない(責任を押し付けている)
などの言葉で、子どもを動かそうとする親御さんは、この行き渋りの時期、非常~~~~に多いです、、、
ですが、これらの対応は、子どもの気持ちに寄り添っているとは言い難く、たとえ、その場はいったん良くなるかもしれませんが、物事の本質(子どもの気持ち)を理解していない対応ですので、ご注意くださいね。

親が許さない場合も
多いですよね、、、
完全不登校はさせたくないから
放課後登校を毎日送り迎えとか
↑
コレお子さんが望んでいることですか?
3)共感する
行きたい気持ちもあるけど、行きたくない。体が動かない。
たいていの子は、この相反する二つの気持ちの間で揺れ動いています。
ですので、「この子はサボろうとしているだけだ、逃げてるだけだ」と100%決めつけないことがとっても大事です(こじらせる親御さんはゼロイチ思考の方が多いです~~~~)
「行きたくない日もあるよね。学校ってしんどいよね。ゆっくりしていいよ」とそばにいるお母さんが心底思えて、子どもの今を許せること。
そして「ゆっくりしていいよ。」と言う感じの声かけができると、疲弊した子どもの心がだんだん、だんだん癒されていきます。
子どもの気持ちに共感するとは、今学校には行きたくない気持ちを理解しようと努力し、その子の気持ち(言い分)を否定しないことです。
4)親の価値観(正しさ)を押し付けない・責めない
世間体が気になる方ほど、自分の価値観(学校には休まず行くべき。家でダラダラすべきではない)を押し付けがちです。
そして、行きたくないと言う子どもの本音を否定して「どうして行かないの!」とバッサリ否定。
精神的に責め続けます。(←改善していかない要因)
自分の価値観や、自分の不安を解消する方を優先して子どもを動かそうとしていて、本当の意味でわが子の味方にはなれていないんですよね、、、
高校の担任の先生から「学校を3日間黙って休んでいます」と電話があった時、息子になんて声をかけてよいか悩み、ゆかこさんに相談しました。
子どもを責め立てず、見守る姿勢を心がけたら、翌週から何もなかったように登校しました。
(個別サポートさせていただいたAさんのお声)


こういった場合「どうして休んだの?!黙ってサボるってダメでしょ!」と厳しく責め立てたり、「何に悩んでるの?怒らないから教えて」と詮索して、解決してあげようとする親御さんが殆どだと思いますがNGです。
なぜなら、これらは親の不安を埋めようとする対応で、子どもの味方となる対応ではない場合が多いからです。
(この時の彼は、そっとしておいてほしい気持ちが強いと感じました)
この息子さんは、その後行き渋りはなくなって、だんだん意欲的に\(^o^)/
5)行くか行かないかは本人に任せる
そして、学校に行くか行かないかは子どもに任せられるとベストです。
実は、私自身も、息子が行き渋る日がありまして(当時息子中2)当時は熱を測って熱がなかったら行きなさい!と指示命令している母親でした。
ですが、学校に行く行かないは、子どもの問題なのに、母親の私が決定権を持っていることはおかしいことに気づきまして、熱を測った後に「今日はどうする?」と質問するスタイルに変えたんです。
すると「今日は休む」と言う日が最初は多かったのですが(「わかった~」とあっさり休ませていました)
だんだん(中3の辺り)「今朝は頭が痛いけど、どうしても休めないから今日は行く」という感じで、自分のアタマで主体的に考えて行動するようになっていきました。
▼学校に行くかどうかは中2息子本人に任せるようにした話▼
⇒「学校行きたくない」と言われたら?中学生親の対応
6)夫婦や祖父母との話し合い。同じ方向性で
この問題に対して、実は、夫婦間や祖父母と意見が違っているご家庭が殆どです。
例えば、行き渋る子どもに対し、お母さんは、いろんな本を読んだりネットで調べたりして「子どもの気持ちを尊重しよう。見守ろう」と腹をくくったのに対して、
お父さんは「絶対休ませるな。」「病院に連れていけ」「お前が甘やかすからこんなことになったんだ」みたいな状況のご家庭が、ほんとー-----に多いのです(悲)
また、孫のことが心配なお爺ちゃんお祖母ちゃんからは、「大丈夫?今日は行けた?」「甘やかさない方がいい」「休ませるべきではない」と何度も何度も電話がかかってきて、自分の不安や価値観を押し付けられて、しんどくなることも、、、
祖父母の言葉や態度に傷ついて、もう電話には出ない方もいらっしゃいます。
子どもの周りの大人たちの意見が食い違っていては、子どもの混乱します。
まずはご夫婦で話し合って、共通の方向性を持てるといいですね(←最重要項目)
お爺ちゃんお祖母ちゃんにも、ご両親の方針を尊重し見守ってほしい旨を、伝えられますように。

圧倒的にコミュニケーション不足!
大切なわが子のことだから
言葉を使って
相手を責めない話し合いを
諦めずに何度でも
7)親子仲、夫婦仲を良くする
「学校に行きたくない」と子どもが言い出すと、どうしても親子仲が悪くなり、夫婦仲もこじれ始めます。
実は、夫婦仲が悪いことや、親子間に信頼関係がないこと、がこの問題の本質である場合も多いですから、気づいた方から、お互いの話を否定せずに「聞くこと」から始めてみませんか?
「仲良きことは美しきかな」
両親が仲のよい「居心地のよい家庭」が、心が疲弊した子どもの心に活力(エネルギー)を注ぎます!
▼(参考記事)行き渋り期の高校生息子を見守った話▼
⇒学校に行きたくない高校生のトリセツ~不登校にならなかった高1息子の話~
行き渋り期の対応は重要です!
この行き渋り期は、不登校の急性期でもあります。
ですので、この時期の対応次第で、不登校にもなりうるし(注:不登校が悪いという訳ではありません。苦しむ方が多いので避けたいと思われる方に)、何事もなかったかのように登校し始めることもあります。
大切なことは、子どもの本当の味方になる対応をすること。
子どもの不登校がきっかけで、家族関係の結び直しをされたご家庭も多いですから。
優先順位を間違えずに、自分の大切な人の気持ちを、一番大切にできますように。

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