学校に行きたくない中学生の気持ちに寄り添う親の対応

学校に行きたくないという中学生が令和の今増えています。

文部科学省が発表した「令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」によると、小・中学生の不登校は34万6482人!

また過去最多を更新しました。

この記事では、学校に行きたくない中学生の気持ちに寄り添う「具体的な対応」をご紹介します。

見守る子育てコーチ

親が子どもの気持ちに寄り添うと「登校するようになりました!」「元気になりました!」などのご報告を沢山いただいております。

今お困りの親御さんは参考にしてくださいね。

学校に行きたくない中学生の理由を理解する

文部科学省の報告書によると、中学生の不登校の1番大きな要因は「無気力型」で、約半数を占めているようです。

無気力や不安の背後には、人間関係のトラブルや勉強への不安、思春期特有の体調変化など複数の原因が絡み合っている場合があります。

部活の先生に叱責された、クラスの友だちからいじられた、など「きっかけ」となる事柄はありますが、部活をやめたり、クラス替えなどの対応をしたとしても、実際には改善されない場合も多く、原因を特定できない場合も多いです。

学校に行きたくなくて膝を抱える男の子
とにかく学校に行きたくない

❶勉強に対する不安

中学から教科担任制になり、勉強が急に難しくなり、中間や期末テストで順位をつけられるようになります。

公立中学の場合は高校受験に向けて進学塾に入る子も多く、苦手科目の存在がストレスになっている場合もあります。

またテストでの失敗により挫折感で学校への意欲が低下している場合もあります。

❷友人関係のトラブル

勉強する為ではなく、友だちに会いたいから行っていた私の中学時代。

思春期を迎えた子どもにとって、友だちは学校に行く大きな理由となります。

それが、友だちとケンカしたり、仲間に入れないなど、トラブルがあると、学校に行きたくなくなってしまいます。

❸担任や部活の顧問(教師)と合わない

私がお聞きしている中で、不登校のきっかけで多いのがコレ。

担任や部活の顧問の先生と合わない、という理由です。

たいていはトップダウン方式の厳しい先生で、その授業(例:体育)の日だけ行かなくなる、部活への行き渋りなどが見られます。

❹部活動の問題

部活動がきっかけになって、学校に行けなくなる場合もあります。

レギュラーから外されたり、練習がハードすぎて自分が思い描いた活躍ができなくて、辛くなってしまっているのが特徴です。

❺思春期の身体的・心理的変化

生物学的に中学生は男性ホルモンであるテストステロンと、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が変化。

その結果である身体の急激な変化しますが、その変化に子どもの脳が追いついていないために不安定になりやすいと言われています。

❻いじめやいじり

いじっている方は悪気はないのですが、いじられている方はガマンにガマンを重ねている状態。

ストレスのある場所にいくのは嫌ですよね。学校に行くのが怖くなってしまう子もいます。

❼家庭の問題

両親の仲が悪く機能不全に陥っていたり、経済的なことが原因で成長に影を落としていることもあります。

また教育熱心が過ぎて、指示命令や叱咤激励ばかりで、子どもの心が疲弊していることもよくあります。

❽発達障害や特性の問題

発達障害の特性が見られる場合、周りから個性を理解してもらえず、居心地が悪くなったり孤立している子もいます。

また大きな音が苦手なタイプ(HSP)の子は、学校という騒がしい場所に対して苦痛を訴えている場合もあります。

❾起立性調節障害

朝起きることが難しい中学生の場合、受診してみると「起立性調節障害(OD)」と診断されることがあります。

これは成長期に発症しやすい身体疾患で若者の10人に1人がかかると言われており、朝起きたくても起き上がれなかったり、頭痛や不眠などのさまざまな不調が生じます。

症状は午前中に強く、午後からは体調が回復することが多いようで、夜には元気になり、逆に目がさえて眠れないこともあるようです。

学校に行きたくないと言われたら親がすべき5つのこと

もしもわが子が「学校に行きたくない!」と言い出したら、親はどんな対応をするとよいでしょうか?

ここでは、実際に個別でサポートしている中高生ママ達にお伝えしていて改善に繋がった5つの方法を紹介します。

❶無理に行かせようとしない

学校に行きたくない素振りが見られる行き渋りの段階では、無理に行かせようとせずに、子どもの気持ちを尊重する対応(=見守る子育て)が非常に効果的です。

親に自分の気持ち(本音)をわかってもらえ、心に愛情エネルギーが貯まると、何事もなかったように学校に行き始める場合も多いからです。

子どもは、学校に行きたくない気持ちが100%の子は少なくて、たいていは学校に行きたい気持ちもあるけど、なぜか身体が動かない状態の子が殆どだったりしますので、子どもの気持ちに寄り添ってあげるだけでいいのです。

❷(正しさを横において)話を共感的に聞く

学校には行くべきだ!どうしてみんな行ってるのに行かないの!逃げてはイケナイ!など、特に学校に行き渋る不登校初期は自分の正しさを押し付けている親御さんが殆どだと思います。

ですが、今学校に行きたくなくなっている子どもの気持ちを理解しようと歩み寄り、子どもの言い分をちゃんと聞いてあげましょう。

価値観の押し付けは視野の狭い親の特徴です。

❸親が原因探しをしない

少しでも早く登校してほしい!と思えば思う程、親は原因探しをしたくなります。

なぜなら、その原因を取り除くことで、自分が(←ここ大事)1秒でも早くラクになりたいからです。

(子どもの為にやっていると思い込んでいる方が多いですが)

学校に行きたくないという気持ちを正直に話してくれるわが子をただただ受け入れましょう。

❹腹をくくる(学校は行っても行かなくてもどっちでもいい)

学校に行くか行かないかは誰の問題でしょう?

これは子どもの問題ですから、親の私達が何とかしようとしても、子どもを動かすことはできません。

例えば、スマホを取り上げて強引な手法で再登校に導く手法もあるようですが、その後、高校生になってから再び不登校になってしまって見守る子育てへ、というご相談事例が増えています。

早い段階で、子どもの問題と自分の問題を切り離し、お子さんの今に寄り添ってあげることができるといいですね。

すると、不思議と子どもは動き始めます。

❺信頼される親を目指すコミュニケーション

本音を話してもわかってもらえないと感じると、子どもは親に相談しようとしなくなります。

正しさばかり主張して、自分の気持ちを理解してくれようとしない親に失望するからです。

本当のことを言うと「それはおかしいでしょ」「あなたが悪い」と気持ちを分かってもらえないと諦めて居る場合も多いです。

学校に行きたくない、と言う気持ちを否定することなく、親の価値観を押し付けないように気をつけて、じっくりゆっくり聞いてみましょう。

子どもから信頼される大人になるイメージです!

親が家庭でできるサポート方法

子どもが学校に行きたくない!と言い出した時、家庭でできるサポートについてご紹介します。

学校に行く気力が低下しているお子さんへの強力な援護射撃になりますので参考にしてください。

1)居心地の良い家庭環境を作る

子どもが学校に行き渋る様子が見られた時、9割の親御さんはまず学校や子どもの中にある原因を探し出して、それを取り除くことに躍起になられます。

ですが、子どもが過ごす時間の長い家庭環境を見直すことが実は効果的だったりします。

特に夫婦関係が良くないと感じた場合は、子どもが居心地のよい温かい家庭をつくるためにも「質のよい話し合いの時間」を持ちましょう。

見守る子育てコーチ

子どもの不登校や行き渋りがキッカケで家族仲が良くなりました!というご報告をよく受けます。

これは「子どもが家族の問題を肩代わりして教えてくれた」ように感じています。

2)規則正しい生活習慣の提案

「早寝・早起き・朝ご飯」に代表される規則正しい生活は、気力が低下した時に取り入れると早い回復に繋がると実感しています。

きっとお子さんにも「早く寝て、早く起きなさい!」と毎日言い続けているお母さんも多いことでしょう。

ですが、これはバリバリの正論!

どっぷり反抗期の中学生に伝えても、「はいわかりました。今日からそうします」とはまずならないと思います。

ですので、こういった正論は、あまりしつこく言いすぎないこと。

その方が、むしろ子ども自身が自分で考えて採用する可能性が高くなると感じています。

Warning

親の正論を押し付けて、早寝や早起きに固執してしまうと、子どもの気力を余計に下げてしまいます。

学校や他の支援機関との連携

親の対応を子どもの気持ちに寄り添う対応に変えてみても、状況があまり良くならない場合は、学校(担任の先生)に相談してみるのもありです。

学校の中に、わが子を気遣ってくれる大人がいてくれるだけでも、親として安心できますもんね。

また全国各地に不登校の親の会もありますので、同じ悩みを持つ親御さんと繋がることで不安を減らせるかもしれません。

学校に行きたくない中学生の改善例

実は、不登校の初期段階でもある行き渋り期に「見守る子育て」を実践すると、何事もなかったように学校に行くようになりました!というご報告を沢山いただいています。

これは、親御さんが信頼関係に注目して、お子さんの話を否定せずに心に丁寧に寄り添う対応をするために、心にエネルギー補給ができるためだと考えています。

子どもに必要だったのは味方の存在と親の愛情で、本質を捉えた対応が改善に繋がったというわけです。

改善した実例を紹介します。

Success

中2の時、娘が不登校気味で、まるで暗闇の中をさまよっているようでしたが、「見守る子育て」を実践していたら、中3になってからほぼ休まず学校に行くようになり、高校にも合格しました(Tさん)

親自身のケアも忘れずに

学校に行きたくない子どものことで悩み続けると、親もストレスから体調を崩してしまうことがあります。

実は私自身も、高校生の息子が学校に行きたくないと言い出した時、心配で眠れなくなってメンタルダウンしてしまいました(涙)

どうぞ一人で抱えこまずスクールカウンセラーなど、専門家と繋がって自分の心のケアをすることを怠らないでくださいね。

「見守る子育て」では、学校に行きたくない子の対応やお悩み相談など、様々なセミナーや動画を提供しています。

「相談してみたい」という方はまずはLINE登録をしてくださいね。オンラインサロン「母テラス」のイベントなどもご案内しています。

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まとめ

学校に行きたくない状態のわが子をそばで見守るのは辛いですよね。

「怒らないから本当のことを言って」と言って原因を探る人もいますが、本音を話してみると確かに怒りはしないけれど、不機嫌になったり理解しようとはしない親御さんが殆どだったりします。

一番大切なことは、決して無理強いはせずに、子どもの味方になること。

「学校に行きたくない」という気持ちを「今そうなんだね」と否定せずに、じっくりと話を聞く姿勢を持ちましょう。

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この記事を書いた人(監修者)

わかばやしゆかこ

長野県松本市在住 
中高生ママ専門の子育てコーチとして、悩める母専門のコーチングセッションを行う。
【経歴】
・コーチングオフィス ままはぐ代表
・ICA国際コーチ協会認定 ポテンシャルコーチ
・セッショントータル5,000時間以上を実施
・26歳(社会人)と23歳(大学院1)2人の息子を持つ母親
・京都大学にて教授秘書歴7年

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