「見守る子育て」と放置(放任)は何が違うのか?とよくご質問をいただきます。

これは、子どもを見守り始めると、これまで手出しや口出ししていたこと(過干渉な子育て)をやめることになり、この状態が「放置(放任)」の状態と似ているからだと思います。

また、子どものためによいと思って「見守る子育て」を始めたのに、パートナーであるご主人様から「見守るなんて甘やかしだ!子どもに勉強させないで放置するなんてもってのほかだ!」などと非難され、ついつい元の指示命令の多い状態に戻ってしまう…というお母さんも多いのではないでしょうか?

ですが、「見守る子育て」と放置(放任)は、全く違います

大きな違いは、そこに愛情があるかどうか。

子どもを放置(放任)すると、愛情不足のために様々な問題が起きやすくなりますが、「見守る子育て」は、子どもを信頼するからこそ見守りますので、親の愛情を沢山感じさせてあげることができます。

今日は、この「見守る子育て」と放置(放任)の違いや、「見守る子育て」のメリットとデメリットについて詳しくお伝えします。

放置(放任)とは

ネグレクト
【放置された子は】
愛情不足が様々な問題を引き起こす

子どもを信じて
愛情を沢山与えてあげましょう

子育てで、特に「大切なこと」があります。

それは、子どもに
1)社会のルールを教え、「生きる力」を育てること
2)愛情を与えること

この二つを意識しながら子育てすることは、とても重要だなぁと、子育てコーチとして実感しています。

というのは、これまで私がご相談を受けてきたお悩みの殆どのことが、親からの愛情不足が原因になっていると感じているからです。

(親は愛情を与えているつもりだけれど、子どもには伝わっていない状態)

放置は、子どもに愛情を与えずに、ほったらかしにする状態となり、ネグレクト(児童虐待の一つ)とも言われます。

わが子に愛情を与えず、子どもの存在や気持ちを無視してしまっている親御さんが、一定数存在していることも、悲しいかな事実なんですよね…

マザーテレサの言葉で、愛の反対は無関心という有名な言葉がありますが、「放置」とか「放任」っていうのは親側の自己都合で、子どもを「ほったらかし」にしているという印象を受けます。

「見守る子育て」とは

赤ちゃんを抱きかかえる母親
生まれてきてくれて
ありがとう

そのままのあなたに
価値がある

一度しかない人生を
自由に生きていいんだよ

これに対して「見守る子育て」には、子どもへの信頼と愛情があります。

子ども自身が「自分で何とかする力」を信じて、「生きる力」を育むために、例えば勉強など「子ども自身の問題」に対して、親は「あ・え・て口を出さない子育て法」だからです。

つまり、今、過干渉になってしまっている方は、ある意味、子どもの「自分で何とかする力」を信じることが出来ないから口を出してしまっているのですよね…(過去の私)

また、子どもの自己肯定感を育てるためにも「存在承認すること」の大切さをお伝えしていますが、条件付きの子育てをやめて、子どもが今、ここに存在してくれていることに心から感謝することが非常に重要です。

ですので「見守る子育て」を一言でいうと、お子さんの存在に感謝し、自分で何とかする力があることを信じて、口を出し過ぎない子育て法となります。

「見守るなんて甘やかしだ!」という方もいらっしゃいますが、子どもの言う事を何でも聞いてあげるのではなく、叱るべき時はちゃんと叱らなければなりませんのでご注意下さいね。

▼叱り方についてまとめ記事▼
中学生・反抗期男子の叱り方7つのポイント解説

「見守る子育て」のメリットとデメリット解説!

では、ここからは「見守る子育て」をやってみよう!と思われた方向きに、メリットとデメリットについて3つずつお伝えします。

自己肯定感を始めとして、自主性や主体性など「生きる力」は、お金では買えないものです。

これらの力を育てるためには、根気も時間も沢山必要なんですよね…

メリットやデメリットを良く理解した上で、大切なお子さんが「幸せに育るための基盤(力)」を、焦らずゆっくり育てていきましょう。

「見守る子育て」のメリット

  • 自主性や主体性が育つ

    「見守る子育て」では、自分のアタマで考えて動く子(主体性のある子)を育てることを目的にしています。

    特に、子どもが思春期や反抗期を迎える中学生以降は、親は「子どもの問題」に介入せずに、子どもが自分で解決することを信じて見守っていくと、自然と、自主性や主体性が育っていきます。

    自分のアタマで考えて「やってみたい!」と思った様々なことにチャレンジするために、もちろん失敗もしますが、その分、学びも多く、逞しく育っていくという訳です。

    何年か後には社会に出て、経済的にも精神的にも自立するためにも、この自主性や主体性が育っていることはとても重要です。
  • 自己肯定感が育つ

    自己肯定感は、自分のことを肯定的にとらえる気持ちのことです。

    ですが、過干渉な子育てをしていると、子どもにダメ出しや指示命令ばかりとなり「子どもを否定するメッセージ」が伝わるために、自己肯定感が育ちにくくなります…

    対して「見守る子育て」は、子どもの存在に感謝する「肯定的な育て方」になりますので、子どもの自己肯定感が育っていきます。

    特に「子どもの話を否定せずに最後まで聴く」ことは自己肯定感アップや親子関係改善のために効果抜群ですので、超オススメしております。

  • 他人のことも尊重できるようになる

    人間関係でトラブルを起こしやすい人の特徴の一つに、「他人との境界線に踏み込んでしまうこと」があります。

    例えば、人のやることにイチイチ口出ししてくる上司や友達や親がいたら、ちょっと距離を置きたくなってしまいませんか?

    「見守る子育て」では、親が「子どもの問題」に踏み込まないようにすることでもあります。

    ですので、自分の人生に親からズカズカ踏み込まれない「心地よさ」を感じさせてあげると、人の問題に介入せず、他人のことをちゃんと尊重できる大人へと育ちます。

    親子間でもお互いを尊重し合う家庭で育つと、適度な距離間のある人間関係を構築することが上手になり、人からも信頼される人になれそうです。
「見守る子育て」3つのメリット
1)自分のアタマで考えて動く子に
2)自分に漠然とした自信がある
3)人ともうまく付き合える

「見守る子育て」のデメリット

  • 慣れるまでは罪悪感を感じやすい

    急に「見守る子育て」を実践し始めると、親の義務(=たいていは勉強させること)を放棄してしまっているように感じて、罪悪感を感じる方が多いです。

    特に、世間体を気にするタイプのお母さんは、「人からダメな親だと思われるかもしれない…」という不安や恐怖を感じて、元の状態に戻ってしまうことも少なくありません。

    世間体<子どもの気持ち

    本当にこれでよいか?迷った時は、子どもの立場に立って考える習慣をつくると、過干渉な子育てから卒業していけます。
  • さじ加減が難しい

    特に、今まで指示命令が多めの子育てをしていた方は、声かけしたい気持ちがまだ強いので、「どんな声かけをするとよいか?」などに悩みやすくなります。

    つまり、さじ加減が難しい…と感じやすくなります。

    「見守る子育て」は、基本、子どもから何か言ってくるまで待つ子育てとなりますので、(その間、母は自分の好きなことで自分をご機嫌にしましょう)、親から声をかける(何か伝える)ことよりも、「子どもの話を聴くこと」に注力すると上手くいきます。

    すると、口数が少ない子どもさんも、お母さんに話すことが楽しいと感じるようになりますので、「親子の会話が増えた!」「子どもが本音を話してくれるようになった!」というご報告も沢山いただいております。

  • 成果を感じるにはある程度の時間がかかる

    「見守る子育て」を実践していると、子どもの心にエネルギー(=親からの愛情)がだんだん貯まっていくので、勉強をはじめとした「やる気」が引き出される場合が多いです。

    この成果を期待して「見守る子育て」をスタートされる方もいらっしゃいますが、目に見えるような成果を感じるためには、早くても半年から1年はかかる印象があります。(ちなみに私は5年かかっています)

▼見守る子育てをもっと知りたい方に▼
「見守る子育て」とは?子どもの才能を引き出す3つの方法

カギは「子どもを信じること」

自分よりも若く、まだまだ未熟な子どもを、信じて見守ることなんて、怖くてできないわ…という方に。

「子どもが成長したら…」「子どもが変わってくれたら…」など、先に、子どもが変わることを求めていらっしゃるかもしれませんが、まずは、親の私たちが先に「子どもを信じること」を始めてみませんか?

実は、「子どもを信じること」こそが、今子育てにお悩みの方に必要なことだと感じています。

「人を信じるって、こういうことだよ。親の愛情って、こんなにあったかいんだよ。」と心から実感させてあげるだけで、今あるお悩みがスーッと消えていくことも多いのだから…

▼おススメの本▼
「子どもを信じること」田中茂樹著