教育熱心な親の特徴、教育虐待との違いを解説(問題や事件を起こさない子に育てるには)

教育費を沢山かけて、将来のため習い事の送り迎えや宿題の声掛けなど、毎日一生懸命がんばっている親御さんも多いですよね?

なのに、勉強のやる気が出るどころか、いじめなどの問題を起こして学校から呼び出されるなどのご相談もよくあります。

こういったお悩みをお持ちの方で、「自分は教育熱心な親である」と自覚していて、現在「良かれと思ってやっていること」が子どもを追い詰めていることに気づいている方は、一体どれくらいいらっしゃるでしょうか?

昨今では、自分の将来を悲観し、(社会を恨む)通り魔的犯行も増えています(たいていは男の子ですね、、、)

こういった事件の背景には、教育虐待が絡んでいることがしばしばあります。

こういった悲しい事件がこれ以上起きないためにも、「教育熱心が虐待へ」と、いつの間にか姿を変えてしまう構造について、親子の問題を良く知る子育てコーチの目線から解説します。

教育熱心な親の子がどうして問題を起こすのか?

東京大学前刺傷事件(とうきょうだいがくまえししょうじけん)は、2022年1月15日に大学入学共通テストの試験会場である東京大学文京区の東京大学のキャンパス前で、17歳の男子高校生が、3人を刃物で切りつけて負傷させた殺人未遂事件。

引用元:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


事件から1年がたった2023年10月12日、殺人未遂の罪を問われた少年(19歳)初公判が行われました。

名古屋にある進学校に在学中だった少年は、最も偏差値が高い高い東大理科三類を目指していたが、高2になると成績が低迷。

自暴自棄になり、自殺や家出を考えるようになり、

「東大理三合格はおそらく無理だ。それなら自殺する前に人を殺し、罪悪感を背負って自殺しようと思った」

と供述しているという、、、

***

この少年の育った家庭がそうだったかどうかはわかりませんが、一般的に子どもがこういった極端な思考に陥ってしまうのは、良い成績をとって良い大学に入ることを当然のように期待されている教育熱心な家庭で育てられている場合が多いです。

悲しいかな、親が子どものためによかれと思ってやることが、かえって子どもの心や脳に悪影響を与えてしまっているというわけです。(参考文献:子どもの脳を傷つける親たち、友田明美著NHK出版)

教育熱心な親の特徴

過去の私は、息子達が1歳半の頃から幼児教育を始めた、とても教育熱心な親でした。(黒歴史)

そんな教育ママだった私は、息子達が小さなころから勉強やスポーツを頑張らせていて、でも、ちっとも頑張らない、成果を出さないことにずっとイライラしていました…

過去は、ちょっと毒親だったと自覚している私ですが、もしも今でもあのままだったとしたら、、、

息子の心を傷つけ追い詰めてしまっていたかもしれません、、、

そんな自戒の気持ちも込めて、過去の私のような教育熱心な親の特徴について5つご紹介します。

  • 家計における教育費の額が高い(もしくは極端に低い)

    子どもの教育にかける優先順位が高いので、少しでも早く!子どもの中に「(人よりも)秀でたもの」を引き出そうとして教育費をかけている方が多い。

    教育費をかけているのに、元がとれずイライラしている方は要注意です。

    また、教育費を一切かけない主義の親御さんもいて、この場合は「勉強はお金をかけないことが一番良い」という価値観が強いために、(本人は行きたがっているのに)塾に行かせずに家で勉強すること求めている場合もある。
  • 情報に振り回されている

    教育に関するアンテナを常に張っているために、ママ友やネットの情報を集める事が習慣化し、情報過多であることが悩みを生み出していることも。
  • 比較癖

    同じ学年、近所、会社の同僚間などで何かと比較してしまう習慣があり、子どもの偏差値や高校(大学)、就職先などで負けたくないという気持ちが強い。
  • 期待値が高い

    わが子への期待値が高く、自分の出来なかったことを子どもにリベンジしてもらおうとしている場合もあり(無自覚)

    ❸の競争心が強い方は、負けず嫌いな性格のために、ついついわが子への期待値が上がってしまっている場合も多い。

    「ある程度の期待は子どもに必要だ」という価値観をお持ちの方は親子関係をこじらせる傾向。
  • 家と外での二面性

    外ではいい人だが、子どもの教育のことになると怒鳴ったり体罰を与えたりする人もいて、自分でもそのギャップに戸惑う人も。(外面の良さが起因している)
  • 世間体に振り回されている

    人からどう見られるかを気にして生きているために、子どもの気持ちよりも、世間体を優先している。
見守る子育てコーチ
見守る子育てコーチ

子どもが自ら希望に満ちた明るい未来に向かう原動力になるのが自己肯定感!

この自己肯定感は親の私たちが積み立げてあげることができます。

アドバイス(否定)よりも、承認と共感(肯定的な関わり)を心がけましょう。

参考記事:中高生の自己肯定感を上げる方法

親が教育熱心になる2つの原因

そんな教育熱心になってしまう原因は大きく2つあると考えています。

一つ目は「地域性」です。

例えば、中学受験を例に挙げると、地方都市では中学受験する子はそんなにいないですが、東京や大阪、名古屋など都市圏に行けばその割合はグンと上がります。

ですので、進学塾の数も多いでしょうし、ママ友との日常的な話題も自然と子どもの教育の話になることでしょう。

特に、真面目なタイプの女性は、この教育熱心な環境下に置かれると必然的に教育熱心になっていきます。

2つ目は「学歴コンプレックス」です。

コレは世間体や人目を気にし過ぎる人が持つ、生きづらさを感じやすいコンプレックスでもあります。

例えば
・学歴が高い男性(夫)と結婚したおかげで、幸せになれたと思っている
・自分にもっと学歴があれば、今よりも幸せになれたはずだ…
・スゴイ学歴のあって華やかな「あの人」がうらやましい…

などの学歴コンプレックスから、わが子には何としてもよい学歴を!とのパターンが殆どだと感じています。

▼参考記事▼
親の学歴コンプレックスが子どもを追い詰める!コンプレックス克服方法5選

教育熱心でも子どもが伸びないたった一つの理由

ここで質問です。

Q.子どもの教育の為に一生懸命頑張っているのに、子どものやる気や成績が伸びないのはどうしてだと思いますか?
(まず自分で答えを考えて下さいね。自分で考える習慣が、未来を良い方向に変えますから)








その理由とは
A.子どもの気持ちを無視しているから、です。

「子どもの将来のためだから」と親が熱くなる状態に陥ってしまっているために(視野が狭くなっています)、子どもの気持ちが見えなくなってしまっています。

そして、「良かれと思ってやっていること」が「正義」となって、子どもを裁いてしまうんですよね…

人は、自分らしく自由に生きることができないと、心が病んでしまうこともあります。

本来なら「よいもの」になるはずの教育が、子どもを否定ばかりして自信を失わせる原因となっていることが、今の日本ではよく起きているのです。

教育熱心と教育虐待との違い

男の子を殴る男性(虐待)
お前のために言ってあげてるのに!
何回言ってもわからない奴が悪い

子どもの虐待は身体的虐待、性的虐待、心理的虐待、ネグレクトと4種類に分けられると言われています。

教育熱心が度を越してしまう状態の「教育虐待」では、ひどい言葉で子どもの心を傷つけていたり(心理的虐待)、体罰を与えている(身体的虐待)こともあるかもしれませんね。

では、「教育熱心な親」と「教育虐待に転じる親」の違いは一体何なのでしょうか?

教育熱心と虐待との境目が難しいところですが、基本「子どもがされて嫌なこと」を親が長期間にわたって強要している状態が続くと虐待になると感じています。

ですが、親はしつけだと思ってやっている場合が殆どなので、双方の認識の違いがいろんな悲劇を生んでしまいます。

ここでは、教育虐待になってしまいやすい2つの事例(勉強系とスポーツ系)をご紹介します。

事例1(勉強系)

「有名大学に入りたい」「医者になりたい」と過去に子どもが言った将来の夢を、最初は純粋に応援していたが、いつの間にか自分の理想(夢)となっているパターン。

途中での変更(心変わり)を許さず、勉強すること(頑張ること)を強要してしまっている。

真面目で一生懸命な進学校ママがなりがちで、その進学校に見合った志望大学に合格させることが最優先事項となり、子どもの心を精神的に追い込んでしまう。

また、全体に占める数は少ないけれどお父さんが教育熱心なご家庭も要注意!(父性の暴走は母親の狂気よりも子どもに与える圧が強いから)

教育費の額も高くなりがち。

勉強以外のことは母が肩代わりしてしまうことで、子どもの生きる力を奪っていることに気付かない場合もある。

医者など家業の跡取りを期待する場合や、経済的なことを理由に(経済的圧迫)、子どもの人生のハンドルを奪ってしまっている。

事例2(スポーツ系)

スポーツ(野球、サッカー、武道など)において、特に同じスポーツ経験者の父親がなりやすい。

自分の果たせなかった夢を子どもに重ねている場合も多く、試合後の反省会などにて指導が行き過ぎ、過激化するパターンが多い。

仕事にストレスを抱えていて、自分の人生に充実感を感じていないお父さんがなりやすい。

罵倒する、体罰などが日常化していて、練習を休むことを許さず、子どもの心を追い詰め、結果として、そのスポーツが嫌いになってしまう子どももいる。

教育熱心な親御さんに知って欲しい大切なこと

実は、教育熱心な親御さんは盲目的になりやすく、見落してしまいやすいことがあります。

それは、教育を最優先に子育てしてしまうと、「本当に大切なもの(例:自己肯定感や主体性)」がどんどん失われていくことです。

結果、人の気持ちが考えられない大人になったり、社会性やコミュニケーション能力が育たなくなってしまうのです。

子育てで一番大切なことは、自分のことを好きな子に育てる事です。

そのためにも、子どもの年齢別に大きく2つに分けて、親が常に意識しておくと良い事をご紹介します。

幼児期~小学生

子どもの幼児期には、特に「楽しい・幸せと感じる時間を積み重ねること」が大事です。

人生は楽しい。

自分は幸せだ。

自分は愛されている。

習い事ばかりに囚われず、親子で楽しい時間を沢山共有できるといいですね。

家族でポップコーンを食べながら映画
子どもが小さいうちは
沢山楽しい時間を過ごそう!

中学生以降

子どもの自我が目覚める思春期以降は、一人で考える時間(ぼーっとする時間)を沢山与えてあげることが重要です。

中学生になると急に部屋にこもりゲームばかりとになる子どもを心配する親御さんも多くなる時期ですが、自立に向かう子にとってはこの一人時間は必要な過程。

教育熱心な親御さんは支配型で子どもを管理し親の言う事を聞く「いい子」を育てようとされることが多いです。

ですが、長期的に見ると、この育て方では主体性が育たず社会に出てから苦労することになります。

思春期以降は親が先回りしないで、できるだけ一人で自由に考える時間を与えてあげましょう。

パソコンを前に考える少年
思春期以降は
ひとり時間が重要

▼参考記事▼
主体性がない人の特徴と原因。就活で困らない子を育てる方法

最後に:毒親化しないために

そもそも「親はどうして教育熱心になるか?」というと、それは、子どもに幸せになってほしいから。

子どもに学歴や知識という武器を持たせてあげたい!それが出発点だったはずです。

ですが、子どもの気持ちを理解しようとせずに親の正義(価値観)を貫こうとすると、徐々に毒親化することがあります。

特に、行き過ぎた教育熱心は「優しい虐待」とも言われ、されている側の子どもも気づかないまま大人になってしまった事例も多いです(理由:親から愛されたい、いい子でいたいという気持ちが働いているため)

ですので、教育を施す側の親自身が良くないことに気づいて、自分で自分をSTOPしようとしない限りはどんどん深刻化してしまいます…

この記事を読んで危険性に気付いた方は、子どもの幸せな人生のためにも、子どもの気持ちを大切にする見守る子育てが出来ますように☆

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