教育虐待をしてしまう親の特徴9選~選択肢を広げてあげたい!に気を付けて~
教育熱心と教育虐待は紙一重だなぁと感じるのは、親子の痛ましい事件が起きた時。
医学部9浪、母の殺害に至った教育虐待(2018年)では娘が母親を、名古屋教育虐待事件(2016年)では父親が息子を殺めてしまっています。
こういった最悪の状態になるまで教育虐待は表面化しにくいですが、これは、教育熱心な状態と見分けがつきにくい為ではないかと考えています。
「将来のためだから」「あなたのためだから」と言う大義名分があるために、虐待行為がどんどん加速していってしまうのです。
実際、私自身が元教育ママで、中高一貫校家庭をはじめとして教育熱心な親御さんの実態を良く知る中高生ママ専門コーチとして、「教育虐待のエリア」へ足を踏み入れているご家庭は想像以上にある!と警鐘を鳴らしたいです。
この記事を読むことで、子どもの尊厳を守るご家庭が増えますように。
もくじ
教育虐待とは?教育虐待を生む背景
教育虐待とは、児童虐待の一種である。「教育熱心過ぎる親や教師などが過度な期待を子どもに負わせ、思うとおりの結果が出ないと厳しく叱責してしまうこと」を指す
引用元:Wikipedia教育虐待
自分の期待通りに勉強しないと(結果を出さないと)、怒鳴る、叩く、蹴る、つねる、罵声を吐く、脅す、モノを投げる、水を頭からかける、無視する(その子だけ口を聞かない)、外に出す、ご飯を与えない、など、親が子に、精神的・肉体的な暴力を振るっているご家庭は、悲しいかなあります。
これらは全て、「躾(しつけ)」と称する隠れ蓑に覆われていて、「あなたのため」「将来のため」と言う大義名分のもと、親が子どもを支配しようとしています。
事例1:医学部9浪、母の殺害に至った教育虐待
母親から医師になることを強要され、医学部に9浪した娘が積年の恨みで母親を殺害した事件
事例2:名古屋教育虐待殺人事件
受験生であった小6の息子を父親が殺害した事件
こういった教育虐待が起きる背景には、社会不安からくる学歴神話への執着や、中学受験熱の高まりもあると感じています。
一般的に首都圏の方が教育熱が高く、名門幼稚園や小学校のお受験や中学受験させるご家庭も多いですが、
そういった教育熱心なご家庭では、例え、第1志望の中高一貫校に合格したとしても「次もこの調子で有名大学へ」と力が入ったままだったり、逆に第2、第3志望になってしまった場合、「大学受験ではリベンジだ!」と力が入りやすいと感じています。(つまりずっと力が入ったまま過干渉な状態)
この異常なまでの教育熱は、社会不安や現状への不満があって、承認欲求の強い(自己肯定感の低い)親御さんが陥りがちだと分析しています。
毒親化して行っちゃうんですよね、、、
もしも、虐待かもと思った場合は電話189へ(お近くの児童相談所につながります)
▼参考記事▼
⇒毒母とは?9つの特徴となってしまう原因、チェックリスト
教育虐待になってしまう親の特徴9選
では、どんなタイプの親が教育虐待をしてしまいやすいのでしょうか?
夫婦の組み合わせに寄っても、教育虐待家庭は生まれやすいと感じていますが、中高生家庭のお悩み相談を沢山受けてきた中で、ありがちだと思う特徴を、ここでは9つご紹介します。
- 夫婦どちらかが高学歴で社会的地位がある
例えば、医者の家系などでは、跡継ぎが必要なために、医学部に行くことを子どもに強要してしまっている場合があります。それこそ親戚中から。こういった家系に嫁ぐと、❶男子を産むこと、❷医学部に入れること、を嫁の責務と見なされてしまう場合も、、、 - 夫婦共に高学歴
例えば、一流企業で社内結婚した場合、夫婦共に高学歴なために「勉強は出来て当たり前!」となりがち。勉強が苦手な子の気持ちが理解できず、ひどい言葉を言って精神的に追い詰めている場合多し。 - 学歴コンプレックスがある
今自分が社会や会社から不当な扱いを受けているのは、学歴がないせいだ!と言う思い込み(=被害者意識)がある場合、わが子には同じ思いをさせたくなくて、過干渉になる場合も。
もしも、学歴がないことで馬鹿にされた経験があるならば、ただただ自分は人を馬鹿にする人間にならないこと。そして、わが子には「人を見下してはいけないこと」を教えてあげればいいことだと思います。 - 必要以上に世間体を気にしている
地域性もあるかもですが、例えば「GMARCH以下の学校だと恥ずかしい」みたいな感じで、勝ち負け思考がある方、世間体を気にして子育てしている方も教育熱心(早期教育や多くの習い事)が加速して教育虐待になりやすい。 - 自分に自信がなく、子どもへの期待が強い
自分に自信がない方は、子どもを立派に育てることで承認欲求を満たそうとして、ちょっと毒母になっている場合も(過去の私です汗)子育てが生きがいになっている専業主婦の方、ご用心を。 - 育てられ方の連鎖(兄弟間の格差に劣等感がある場合も)
自分も自分の親から厳しく育てられているために(=虐待もどき)それが世代間連鎖している場合も非常に多い。また、兄が東大で。妹が国立大学にストレートで。など優秀な兄弟(姉妹)と比較されて育った人も、わが子の教育に厳しくなりがち。 - 共感性に乏しく視野が狭い
子どもの立場に立って考えることが出来ず(視野が狭い)共感性に乏しい為、自分の価値観を押し付け続けてしまう(大人の発達障害の可能性も) - 極端なゼロイチ思考
「大学に行くなら有名大学(国立)だけ。ダメなら就職しろ」的なことをもの申すお父さんは多い。その極端な思考ゆえに子育ても極端になりやすい。 - 威圧的なパートナーに反論できない
最後はコレ。中高生ママ専門コーチとして感じているのは、お父さんが教育熱心なご家庭ほど、虐待に向かいやすいこと。その場合、パートナーであるお母さんは本当は反論したいけど、怖くてできない場合がひじょー----に多いのです(悲)(もしくは何回言ってもわかってもらえないので、半ば諦めている)
子どもの尊厳を守ることは、子育ての(親として人として)最優先事項です!どうぞあきらめないで。愛の力で子どもの尊厳を守ってあげて下さい(祈)
▼参考記事▼
⇒教育熱心な親の特徴、教育虐待との違いを解説(問題や事件を起こさない子に育てるには)
教育虐待気味の親がよく使う5つのフレーズ
では教育熱心が過ぎて、虐待に進みやすい親が良く使うフレーズを5つご紹介します。
「あ、私、使ってるかも(心の中にあるかも)」と思った方はご注意くださいね。
これらは、妙にしつこい価値観となっていて、子どもに頑張ることを強要している場合が多いのが特徴です。
❶将来の選択肢を広げてあげたい
(だからあなたも頑張るべき!)
❷あなたのため、将来のためだから
(だからもっと頑張るべき!)
❸(受験に)間に合わない
(浪人は経済的にも大変だから、今すぐに頑張るべき!)
❹良い教育を与えてあげたい
(もっとよい場所で学ばせてあげるために親も頑張る、だからあなたも頑張るべき!)
❺将来後悔しないように
(今のうちに頑張るべき!)
教育虐待されている子どもの9つの特徴(出すサイン)
教育虐待されている子どもが出すサインや特徴をあげますね。
一つでも心当たりのある方は、どうぞ日頃の接し方を見直すきっかけに。
- 兄弟をいじめる
- 学校や塾で弱い者いじめをする
- 動物虐待(ペットをいじめる)
- カンニング、万引き、SNSでの誹謗中傷など
- 家に帰る時間が遅くなる(外で時間を潰してなかなか帰ってこない)
- 嘘をつく(人のせいにする)
- 塾や学校へ行ったふり
- 自傷行為(OD)
- 原因不明の体調不良
他にも、子どもにとって行き過ぎた勉強や、習い事(週に4日以上とか、家でゆっくり休む暇なし)を強いために、教育虐待の後遺症が残ることもあるようです。
具体的には、無気力、うつ症状、過食症、拒食症、ゲーム依存などの依存症、孤独感、生きづらさなど。
教育虐待チェックシート(自問用)
- 「子どもの人生」と「自分の人生」は別のものだと承知していますか?
- 子どもは親の言う事を聞かなくてもいい。自由に生きていいと心の底から思えますか?
- 子どもが自分の想定外の言動をしても「しょうがない」と思えますか?
(ただし法に触れるようなことは別) - 子育て以外の生きがいや、自分の居場所(輝く場所)がありますか?
答えが「いいえ」がある方は要注意です。
すべて「はい」になるように、課題の分離を。(子どもの問題と自分の問題を切り分ける)
自分のご機嫌は自分でとれるようにしていきましょう。
教育虐待を止めるには
では、そんな教育虐待を止めるために大切なことを3つお伝えします。
1)気づくこと(パートナーに気づかせること)
教育虐待は、している側の親が気づかないことには止められません。
ですので、まず、自分が過度に子どもの人生をコントロールしようとしていた(自分の理想や期待を押し付けていた)ことに気づくことが超重要です。
もしも、パートナーがその状態にある時は、大切なわが子のために!!(子育ての最優先事項です)諦めないで何度も何度も話し合ってほしいです。
(別れて暮らす選択も勿論あり。一人ぼっちになって初めて、自分が間違っていたことに気づく人も多いから)
2)自分の状態を受け入れる(自己受容)
過去を悔い改めるためには、「自分が間違っていた」ことを、ちゃんと認めることが非常に重要です。
そして、その間違っていた自分を受け入れる(許す)ことで自己受容が進みます。
3)子どもの人生のハンドルを奪わないと宣言する
教育虐待している親御さんは、子どもを操り人形のように、自分の思う通りに動かそうとしています。(支配)
ですが、子どもの人生の主人公は子ども。
親は子どもの人生のハンドルを奪ってはいけません。
「勉強はしてもしなくてもどっちでもいい。全部、あなたの自由に生きていいんだよ。今まで本当にごめんね。」と子どもに謝罪し宣言することで覚悟が出来ます。
もちろんすぐに許してもらえないかもですが、「習慣化してしまった行為」を軌道修正するには、この覚悟が非常に重要だと感じています。
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この記事を書いた人(監修者)
長野県松本市在住
中高生ママ専門の子育てコーチとして、悩める母専門のコーチングセッションを行う。
【経歴】
・コーチングオフィス ままはぐ代表
・ICA国際コーチ協会認定 ポテンシャルコーチ
・セッショントータル4,500時間以上を実施
・24歳(社会人)と21歳(大4)2人の息子を持つ母親
・京都大学にて教授秘書歴7年
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