親の学歴コンプレックスが子どもを追い詰める!(男女別)コンプレックスの原因と克服方法
・子どもには学歴で惨めな思いをしてほしくない
・いい大学に入って勝ち組に入って欲しい
・Fラン大学は避けたい
などの気持ちを隠し持って、子育てしている親御さんも多いなぁと感じています。
私は中高生ママ専門の子育てコーチをしておりますが、親の学歴コンプレックスが子どもを追い詰めてしまう事例も数多くありまして(泣)、この勉強への執着が親子や夫婦など、家族関係がうまくいかない原因になっていることも多発しています。
今日は、人が学歴コンプレックスを持ってしまう5つの原因や男女別の特徴をお伝えします。
そして、実際に学歴コンプレックスがあった私自身がやってみて上手くいった学歴コンプレックス克服方法を5つお伝えします。
勉強のことで子どもを追い詰める親御さんが減って、「笑顔の子育て」ができる方が増えていきますように。
もくじ
学歴コンプレックスとは
学歴コンプレックスとは自分の学歴に「劣等感」や「後ろめたさ」を感じることを表した言葉です。
学歴コンプレックスを持つ人は、1)自分の学歴に自信が持てずネガティブになってしまうタイプ(女性に多い)と、2)自分より学歴が良い人を妬み、攻撃するタイプ(男性に多い)、の2タイプに分かれると言われています。
学歴コンプレックスの5つの原因
私たちが学歴コンプレックスを持ってしまう原因を5つご紹介します。
- 学歴主義の親に育てられたから
子どもの頃から少しでもいい高校や大学に入るとよい、という価値観の親に育てられていると、このコンプレックスを持ちやすくなる。 - 志望校に行けなかったという気持ち(後悔)があるから
それなのに、親の期待した大学に行けなかったりすると、親をがっかりさせたと責められ(罪悪感)、劣等感を持ちながら生きることに。 - 学歴で不平等な扱いを受けたことがあるから
例えば、一流と呼ばれる企業に入れたとしても、大学(大学院)卒とそれ以外では昇給のスピードが違ったりするので、不平等感を感じやすい。 - 比較癖があるから
比較癖があると、学歴コンプレックスを感じやすい。
というのは、学歴は、上下がはっきりしていてモノサシになりやすいから。 - 自分に自信がないから(自己肯定感が低い)
自分の中身に自信がない人ほど、学歴や外見など、外側をブランド物で飾り付けたくなる。
(男女別)学歴コンプレックスのある人(親)の特徴
では、学歴コンプレックスがある人(親)にはどんな特徴があるのでしょうか?
ここでは、男女別に表れやすい特徴をあげます。
学歴コンプレックスのある男性(父親)の特徴
- 自分より高学歴の人に悪態をつく
例)「あの人は〇〇大学卒なのに、△△も出来ない」 - 昇進や年収など不平等について苦々しく思っている
会社によって違いますが、まだ学閥が残っているような大きな会社に勤めている男性ほど、不満が強くなる傾向があると感じています。
「自分の方が仕事はできるのに、認められないのは学歴のせいだ!」」という怒りがあり、その想いをわが子に投影し、(無意識に)挽回してもらおうとしているお父さんも多い。 - 弱者には怒りっぽく支配的
外では目上の人には言いたいことを我慢している分、目下と感じる人(子どもや妻やコンビニの店員など)には威圧的になりやすい
学歴コンプレックスのある女性(母親)の特徴
- 「いい大学に入れないと幸せになれない」という不安が強い
わが子には幸せになって欲しいからこそ、学歴という武器を持たせたいと考える母はとても多い。
他人の意見に振り回されやすく、自分の人生を自分らしく生きていない状態の方がなりがち(他人軸)。 - 学歴フィルターの存在を恐れている
就活の際にまだ存在する(と言われている)「学歴フィルター」を、優位にくぐり抜けさせたいという気持ちがが強い。
特に、ご自身が人事関係の部署にいる方は、恐怖に似た心情もあり。
(参考記事:主体性がない人の特徴と原因。就活で困らない子を育てる方法) - 子どもの成績に一喜一憂する
人目を気にし、常にだれかと比較しているので、テスト結果や成績・学年順位などが異常に気になる。
怒りが爆発したり、不安で眠れなくなることも。 - 夫の学歴や職業の自慢をする
自分に自信がないため、虎の威を借りるような時がある(自己肯定感が低い)
そのために、子どもを立派に育てて、立派な母になりたい願望あり(過去の私!)
実は、過去の私は、学歴コンプレックスがバリバリにありまして(汗)子どものためにも!子どもには教育(学歴)という大切なものを身につけさせてやらねば!と強く思っていました。
息子達を勉強が出来る子に育てて、将来の選択肢を広げてやることが親としての義務だと、本気で思っていたのです。
ですが、実はコレ、表向きの理由でね。(気づいた時に自分でもびっくり!)
本当の本当は「子どもの学歴で誰かに負けたくない。見下されたくない!今度こそ勝ちたい!」という、薄暗~い感情が心の奥の方にありました…
大学受験に失敗し、華やかな人たちよりも自分は格下だ…というみじめな気持ちでずっと生きてきた私だからこそ、「今度こそ!子どもの学歴で挽回したい!」と願う教育ママになってしまっていたのです、、、(懺悔)
学歴コンプレックスを克服する5つの方法
こんな風に、親が学歴コンプレックスを持っていると、大切なわが子を追い詰めてしまいます。
どうしてかというと、自分の人生がうまくいかない原因を学歴のせいにしている場合が多いので(逆のパターンもあり:うまくいくのは学歴があるから)、この事実が我が子の勉強へのより強い執着となってしまっているからです。
ですが、同じ教育熱心だったとしても、子ども自身が望んだ環境を与えてあげながら、親が勉強を無理強いしないご家庭はうまくいきます。(←ここ超重要)
過保護や過干渉ではなく、子どものことを信じて見守っている状態です。
ここでは、実際に私自身が学歴コンプレックスを克服した方法を5つご紹介しますね。
▼過保護や過干渉についての参考記事▼
⇒過保護な親の特徴と甘やかされて育った子の行く末
⇒【過干渉に育てられた人の9つの特徴】毒親予備軍のタイプや口癖を解説
1)学歴コンプレックスがあることを自覚する
そもそも自分に学歴コンプレックスがあることを自覚されていない方も多いです。
また、あることはわかっていてもそのコンプレックスが自分の子育てに色濃く影響を与えていることに無自覚な方も沢山いらっしゃいます。
ですので、自分が幸せかどうかを決める基準(モノサシ)の1つに「学歴」があることを知ることが、コンプレックスを克服し、笑顔で子育てするための第一歩となります。
2)人と比べる癖をやめる
・自分より格上の方と話すと、萎縮したり負けたような気持ちになる
・子どもの学歴が低いと恥ずかしい
みたいな気持ちが強い方は、ついつい人と比較してみじめになる習慣のある方です。
この習慣のある方は、優越感と劣等感が頻繁に出てきて感情の起伏が激しくなりますので、人と比べる癖をやめることが根本解決方法となります。
というのは、そもそも人と比べなければ、心は平静を保つことができると思いませんか?
誰かよりも上とか、下とか、世間体を気にせず「子どもの気持ちに寄り添う子育て」ができるといいですね。
3)学歴が低いけれどスゴイ人を見つける
中卒や高卒だったとしてもスゴイ人や尊敬できる人(例:斎藤一人さん)を見つけることができると、学歴の呪縛から解放されやすいです。
実は、私の現在のメンターの一人は中卒の方です。
この方と出会ったことで、人が幸せに生きるためには学歴は関係ないことを心から実感するようになり、私の世界の見方はガラッと一変しました。
(椎原崇さんのブログより【質問」学歴にコンプレックスがあります)
4)資格試験や大学にチャレンジする
それでも学歴が大事だと思う方は、自分で挽回することを考えるのも一つです。
実際に、学歴コンプレックスがあって子育てをこじらせていたことに気づかれたお母さんが一念発起!
憧れの大学を受験し合格されました。
現在は女子大生として学びを深め、長年のコンプレックスを解消した方もいらっしゃいます。
5)学歴で人を判断しない
そして、今回の肝がこれです。
自分自身が学歴で人を判断しないようにすること。
というのはね。
学歴コンプレックスって、要は「人から見下されることが嫌だ」という気持ちの表れだと思いませんか?
で、この気持ちの強い方は、実は自分が誰かを見下している状態だからこそ(下にいる人はみじめでかわいそうに思える)、自分も人から見下されるんじゃないか?という「恐れ」が強いのです。
私自身、学歴コンプレックスがあった時はぶっちゃけこういった気持ちがありました。(お恥ずかしながら)
ですが、実際に学歴で人を判断することを一切辞めるようにしたら、今はほんとー--に楽に生きられるようになりました。
天は人の上に人をつくらず人の下に人をつくらず
学歴はあった方がいいものかもしれませんが、人の価値は学歴だけで決まるものではありません。
人間力があることが一番重要で、その土台の上に、学力が育っていることがとっても大切だと思うのです。
(おまけ)子どもの学力は親の所得や学歴で決まる?!
教育社会学者の舞田敏彦氏によると、東大生の親の世帯年収は54.8パーセントが年収950万円以上である一方、その親と同世代の世帯年収で年収950万円以上は22.0パーセントにすぎないという調査結果が出ています(出典:舞田敏彦「『東大生の親』は我が子だけに富を“密輸”する」(プレジデント・オンライン)2014年度)
つまり、経済格差がそのまま教育格差になっているという結果です。
また、文部科学省が管轄する国立教育政策研究所の「親の所得・家庭環境と子どもの学力の関係」レポートによると、親の所得や学歴と子どもの学力との相関が認められるという結果が出ています。
このレポートの中で特に目を引くのが、学歴については、父親よりも、子どもと接する時間が長い母親の影響が強いのだそう。(出典:国立教育政策研究所「親の所得・家庭環境と子どもの学力の関係」2018年3月)
中高生ママ専門コーチとして、学歴コンプレックスがあるお母さんほど教育熱心になりやすい傾向があることは、ヒシヒシと感じていましたので、この結果を興味深く読ませていただきました。
そして、学歴へのコンプレックスが強すぎると、どうしても教育熱心が加速して教育虐待の方へと向かいやすいのでとても注意が必要です。
中学受験を描いた漫画でドラマ化された「二月の勝者」では「合格に必要なのは父親の経済力と母親の狂気」という言葉が非常に印象的でした。
学歴コンプレックスがあるお母さんは、「子どもの勉強のことに必死になり過ぎていないか?」をご確認して下さいね。コンプレックスを克服してしまうと、ラクに自分らしく生きることが出来るようになりますよ~
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この記事を書いた人(監修者)
長野県松本市在住
中高生ママ専門の子育てコーチとして、悩める母専門のコーチングセッションを行う。
【経歴】
・コーチングオフィス ままはぐ代表
・ICA国際コーチ協会認定 ポテンシャルコーチ
・セッショントータル4,500時間以上を実施
・24歳(社会人)と21歳(大4)2人の息子を持つ母親
・京都大学にて教授秘書歴7年
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3日くらいしたら私がそっと「早く笑顔になりますように☆」という気持ちを込めて、その投稿をそっと消去しています。(始まってすぐに人気のお部屋になっています)
お知らせ
ただいま、わかばやしが直接サポートするコースは満席になっており、お申込みをストップしています。
空きが出ましたらライン@やメルマガにてお知らせさせていただきます。(2023年2月中旬に3月生さんを若干名、募集予定です)
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当ブログはリンクフリーです。
「いいな♪」と思う記事がありましたらブログやSNSでご紹介していただけると嬉しいです。(許可や連絡は不要です)
ゆかこさん、こんにちは。
学歴についてのブログを読ませていただいて、いろいろと思いが浮かびました。
学歴を登山に例えると、
自分の子供の頃は、富士山頂に向けて、叱咤激励される日々だったのではと。
両親は登ったことがなく、「遠くから見る富士山は素晴らしく綺麗で、きっと登ったらもっと素晴らしい景色があるのだろう。自分の代わりに登って見て来てもらおう!!」という感じです。
5 合目までは富士山に登っている事に、自分自身も目標に感じ、周りの人の話しながら、周りの景色を見ながら登っていたけど、途中から景色を見る余裕もなくなり
、息苦しい中、登る目的も分からなくなり、ただ早く終わる事だけを願い、足を何とか前に出していて、体力的にもう無理だし、周りは植物も生き物もいなくて、登っていること自体がつまらないので、下山したいと思うのですが、両親に相談しても「みんな苦労して登っている。お前のワガママだ、上に登ればもっと良いものが見れるはず」とリタイアを認めてくれず、勝手に降りれば何年も、嫌味攻撃に合うので降りらないという状況だったと思います。
そして、この苦労を子供にはさせたくない、親のように口だけやれと言って放任する親に成りたくないと、最新の登山グッズに食料を持たせ、最適ルートを調べて、子供に少しでも楽に富士山登頂を果たしてもらおうとしているのが、今の私だと思いました。
他にも山は沢山あって、それぞれの山で楽しめる景色があるのに、富士山登頂の目標は変わっていないんです。子供に自分で登る山を選んで、自分で準備して登ることを認めていない自分がいました。
と、気付いてもなかなか習慣、言動は変えられず、昨日も子供にうるさい、あっちへ行け、クズと言われてしまいましたが、
「大丈夫、大丈夫」と口癖をつぶやいて、いつもよりもは、落ち込まずに受け流すことができました。
パコさん
こんにちは(*^_^*)
学歴を登山に例えた
めちゃめちゃわかりやすい「お話」を
ありがとうございます!!
ご自分自身の登山は
親御さんにリタイヤを認めてもらえなかった
苦しいものだったのでしょうかね。。。
お子さんの登山に対して
どんなサポートがしたいか?
また教えて下さいね^^
大丈夫大丈夫(^^)
がお役に立てているようで
嬉しいです(^^)/
ゆかこ様
今回のお話、ゆかこさんの中学からのくだりが自分と似ていてびっくりしました。
私は家庭の不安から高校で失速し強い学歴コンプレックスを抱えて生きて来ました。
理性では別人格とわかっていながら、本音では「子どもには高学歴になってもらわないと困る」と思う私がいました。
高校生になった息子を前に苦しさは膨らむばかり。もうどうしようもなくなっていた昨秋ようやくゆかこさんのブログに出会いました。
「見守る子育て」に挑戦して4か月。
下がった成績に卒倒しそうになり、
これまでの子育てを思い出すと後悔と罪悪感に押し潰されそうな毎日。
でもでも、私本当に変わりました!
横から操作していた手を恐怖に耐えつつ放し、子どもにハンドルを渡す事が出来るようになったのです。
ご自分の体験からここまで導き出しその結晶をこうしてブログで公開されているゆかこさんの活動はノーベル賞級の行いだと思います。
そのくらい私は助けられています。
「本当は学歴をつけて知的で高度な職業人として人生送りたかったのに」(ちょっと恥ずかしいこと言ってますかね^^;)となげきながら生きて来た私ですが、子育てほど尊く、人類にとって大切な仕事はないのではないかと今は思っています。
落ち込んで迎えた朝、ゆかこさんのLINEを読んで必ず前向きな気持ちになれます。
息子は仮免許の路上運転を自分の推進力で自分なりに進んでいます。
私もこの尊い仕事を果たせるように、これからも「見守る子育て」やって行きます!
いつもありがとうございます♪♪♪
ソルトさま
ノーベル賞級だなんて!
嬉しすぎるコメントをありがとうございます。
今回のブログは、また私の黒歴史をカミングアウトしてしまったのですが(^_^;)、ソルトさんは私と似た「学歴コンプレックス」を抱えて生きてこられたのですね…
みじめさを抱えながら生きるって結構苦しい事でしたよね…
>でもでも、私本当に変わりました!
>横から操作していた手を恐怖に耐えつつ放し、子どもにハンドルを渡す事が出来るようになったのです。こちらこそ、ありがとうございます。
→すごいです!
めちゃくちゃかっこいい~~
ブログを書くときはいつも、苦しいお母さんが笑顔になるといいなぁと願いながら書いているので、今朝は「何よりも嬉しい言葉」が聞けて本当に嬉しいです。
また「子育てほど尊く、人類にとって大切な仕事はない」というお言葉に私も超絶!賛同です!
「人を一人育てるってこんなに大変なこと、誰も教えてくれへんかったやん!」って思いながら子育てしてましたから(笑)
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息子さんが仮免許ということで、親子でドライブ(近場でも嬉しい)に行かれる日ももうすぐですね♪
息子さんと優しい時間を沢山過ごせますように☆
私もこれからも頑張ります(^^)/
嬉しいお言葉を本当にありがとうございました。