兄弟ケンカにイライラする時の対処法~お互いを尊重できる大人へ~
・上の子が下の子に意地悪ばかりする
・下の子が上の子を見下して、暴言を吐く
・兄弟ケンカが壮絶
など、兄弟ケンカにイライラしている親御さんも多いのではないでしょうか?
子どもが成長するに伴って、仲の悪さがだんだん深刻化していく様子に心配が募っている方もいらっしゃると感じています。
中高生ママ専門コーチとしての経験を元に、兄弟ケンカが起きる理由と正しい兄弟ケンカの対処法についてお伝えします。
これを実践することで上の子、下の子、それぞれの不満を減らし、お互いを傷つけあわない大人へと育てることが出来ると考えています。
そもそも、子どもが自分の本音をぶつけ合う「兄弟ケンカ」は、社会性を育てる絶好の機会でもありますから、あまりカリカリしてケンカを押さえこもうとせずに、余裕を持って見守っていけるといいですね。
親として大切なことは
1)兄弟ケンカの火種をつくらないように子育てすること
2)ケンカが起きた後はジャッジしないこと
この2つです。
もくじ
兄弟ケンカが起きるきっかけと理由
私も二人の息子を持つ母親ですので、息子達が小さな頃から兄弟ケンカにはイライラ、悩んできました。
では、どんな場合に兄弟ケンカが起きるのかを観察してみると
1)自分の意思を通したい(欲しいものを手に入れたい)場合
例:ゲームをどっちが先にやるか、一つしかないものの取り合いなど
2)ズルいことをした場合に相手に怒る場合
例:30分交代なのに時間を守らない、順番を守らないなど
この2つの時に勃発することが殆どです。
それ以外で、何も原因が見当たらないのに、上の子が下の子をよくいじめる、下の子が上の子をバカにするなどの場合は、基本、親の愛情不足や愛情の片寄りが原因となっています。
自分の方が親から怒られることが多い、相手の方がひいきされている(親のお気に入り)ことを感じる時、嫉妬や不満を相手にぶつけているためだと考えられます。
▼参考記事▼
⇒【小・中・高校生別】愛情不足の子どもの特徴とサイン
⇒親の愛情不足で育った子どもの5大特徴と対応を徹底解説!
兄弟ケンカの対処法6選
では、兄弟ケンカが起きてしまった時、親はどこまで介入し、どの様に対処するとよいかのでしょうか?
兄弟喧嘩!そのときどうしてる?
1)様子を見る 71.7%
2)両方の言い分を聞く 40.7%
3)両方を叱る 26.5%
4)止めに入る 17.7%
5)どちらかを叱る 8.8%
6)その他 1.8%
引用元:マイナビ子育て
これはマイナビ子育てのアンケート結果ですが、「様子を見る」と言う回答が7割以上となっています。
「見守る子育て」的にはどうするとよいか?根深く深刻化させないためにも、ここでは6つに絞って解説します。
1)暴力的な行為になった場合は止めに入る
手や足を出したり、暴力的な行為になった場合は止めに入るのがいいですね。
逆に言うと、それまではほっとく(様子を見る)のが一番かなぁと。
例えば
・手や足を出さない
・モノを投げない
・特に、お腹や頭(首から上)を狙わない
・一方的に攻撃しない
などの兄弟ケンカのルールがあるお宅が多いと感じています。
2)お互いの言い分を聞く
そして、ケンカを止めた後は、お互いを少し離れた場所に誘導して、お互いの「言い分」を聞いてあげます。
きっとそれぞれの言い分があるでしょうから、母に気持ちを聞いてもらえることで、クールダウンができるといいですね。
言い分を聞くときの3つのポイント
❶「そうだったんだね。それは嫌だったね」と共感しながら聞く
❷その子の言い分を「でも、それは!」と途中で否定しない
❸どんなに間違ってると思ったとしても(←ジャッジしている)、最後まで聞いてあげる
*正論はクールダウンした後で優しく伝える
3)ジャッジしない
【母がジャッジしている言葉例】
・(上の子に)弟が悪いのはわかっているけど、お兄ちゃんだから今回だけは我慢してあげて!
・先に手を出した方が悪いから、謝りなさい!
こんな感じで、親が仲裁したり、ジャッジすることはNGです。
なぜなら、兄弟ケンカは、本来、その子ども達の問題ですから、親はなるべく介入せずに、見守ることがベストなんですよね…
子ども達自身で解決策を見つける力がありますし、親が介入することで兄弟関係が悪化していることも実は多いのです、、、
4)片方の子どもに感情移入しない
例えば「下の子がかわいそうでしょ!」など、特定の子どもに感情移入してしまうと、親は感情的になりやすいのでご注意くださいね。
親は、どちらの側にも肩入れせずに、フラットな状態でいることがよいですから。
5)いい子の方を我慢させない
実は、兄弟ケンカが殆どないことにお悩みの方もいらっしゃいます。
この場合、平和主義のお母さんの為に、どちらかの子が、必要以上に我慢している事も良くあります(「いい子」に多い傾向)
例えば、母の慰め役や、グチの聞き役をしてくれる優しい子です(親子の役割逆転←気づいたら辞めましょ)
本来、家庭は、子どもが自分の素(本音)を安心して出せる場所であるべきですが、その家の中で我慢し過ぎていると、将来の兄弟不仲や、生きづらさの原因になってしまいます。
6)感情の整理のお手伝い
基本、兄弟ケンカは子ども達の問題ですから、介入せずに見守るのが良いですが、もしも唯一できることがあるとするならば「感情の整理のお手伝い」です。
例えば、ゲームのことでケンカしている場面では
【感情の整理の言葉例】
・(上の子に)もう少し待ってほしかったのに、邪魔されて、悲しかったんだね。
・(下の子に)待っていたのにいつまでもやらせてもらえなかったから、悔しかったんだね。
・本当は仲良くしたいと思っているんだよね。
それぞれの子どもが「わかってほしかった気持ち」を汲み取って言語化してあげるだけ。
これだけです。
その後どうするか?は、子ども達自身にまかせ、親はその後のなりゆきを見守れると良いですね。
実は、ケンカの際に、こみあげる怒りの感情は二次感情で、最初に感じる一次感情は「悲しい」や「つらい」といった感情だと言われています。
ですので、子どもの一次感情(根っこ)にある、「悲しさ」や「つらさ」を汲み取ってあげるようにすると、怒りもだんだんおさまっていくと感じています。
兄弟ケンカにはメリットもある
そもそも、兄弟ケンカは、自分の気持ちを正直に出して、家族内で社会性を身に着けていくために必要なことです。
2人、3人と複数の子どもを育てるのは本当に大変だとは思いますが(毎日お疲れ様です)、デメリットだけではなく、実はメリットもありますので、以下6つあげます。
1)わがまま(自己中な行動)にブレーキをかけられる
2)相手にこれ以上やってはダメだと言う限度(手加減)を学べる
3)譲り合いの精神を学べる
4)相手の立場に立って考えられるようになる
5)自分の本音(押さえ込んでいる気持ち)を自覚できる
6)より仲良くなれる場合も(親が介入しなければ)
兄弟ケンカを減らす3つの方法
とはいえ、毎日のようにケンカが頻発していたり、年々深刻化していくのは避けたいですよね?
ここでは兄弟ケンカを減らしたり、深刻化させないために、親が気を付けると良いことを3つご紹介します。
1)兄弟間で比較しない
私は中高生ママ専門の子育てコーチとして3,000時間以上、いろんなお悩みを聞いてきましたが、「お姉ちゃんの時は、うるさく言わなくてもちゃんと勉強したのに…」「上の子は下の子よりも…」「どうしてこの子は…」などが口癖になっておられるお母さんはめちゃくちゃ多いです。
無意識のうちに、兄弟間で比較してしまっておられるんですよね。
どうして良くないかというと、例えば、親から自分ばかり怒られる!と感じる子は、不満がドンドンたまり、自分よりも可愛がられていると感じる子を攻撃したり、親に反抗的になったりと、家庭内で問題が起きやすくなります。
子どもは誰しも、「自分が親から一番愛されたい」と思っていますから、ある意味、兄弟はライバル関係。
実は、以前に参加した「子育て講演会」でご参加された方々への事前アンケートにて、Q.「小さい頃、親からされて嫌だったことは何ですか?」という質問があり、そのアンケート結果の第1位は、A.「兄弟(姉妹)と比較されたこと」でした。
この結果が発表された時、会場に一瞬「大きなどよめき」が起きまして、隣の方と顔を見合わせながら「やっぱりね~」とうなずき合っている様子から、兄弟間の比較は、今も昔も、本当に良くあることなのだと実感しています。
2)その子の良いところを見て子育てする
例えば、お子さん達の中に、整理整頓が得意な子と、苦手な子がいた場合、どうしても、苦手な子に対して怒る子育てをしていませんか?
「皆と同じことがよい」という価値観の強い日本では、学校でも家庭でも、みんなが出来ることが出来ない子に対して、親は悩み、責め立てる子育てをしてしまいやすいと感じています。(過去の私もそうでした)
そして、例えば、この子のそばに、片付けも勉強も得意な兄弟がいる場合は、きっと自分ばかりが怒られることにストレスを抱え、自己肯定感も下がり、意欲低下やゲーム依存など、いろんな問題を引き起こしていることが考えられます。
こんな時に、お勧めしたいのが子育てコーチングです。
「子どものダメなところ」をどうにかしようとする子育てから→「子どもの良いところを見て伸ばす子育て」に変えていきませんか?
わが子の「良いところ」(←どの子も皆あります!)を見て、その個性を伸ばす子育て法をすると、子どもの心が満たされます。
そして、兄弟間に「思いやりの連鎖」が生まれるはずです。
▼子育てコーチングについて解説しています▼
⇒子育てコーチングとは?自主性を引き出す3つの方法(資格がなくてもすぐに実践できます)
3)タイプや習性を理解する
親と子のタイプの違いが、兄弟ケンカの火種をつくっている場合もあります。
ご相談事例で良くあるのは、真面目で一生懸命なタイプのお母さんが、自分とは真逆の、自由で破天荒タイプの子に育てにくさを感じ、自分と似たタイプで優しい個性を持った子どもを、母の心の拠り所にしている場合です。
この構造になってしまっていると、兄弟間において、「育てやすい子(だから可愛がる)」と「育てにくい子(だから怒る)」が出来てしまい、無意識にどちらかをひいきしたり、怒り過ぎたりしてしまうこととなり、それが兄弟ケンカの火種になってしまっています。
また、習性の問題もあります。
例えば、父親は息子よりも娘を、母親は娘よりも息子を可愛がる(世話をやく)など、自分とは異性の子どもを可愛がりやすいという習性があるんですよね。
他にも、基本的に、親は、上の子より下の子の方を、可愛がりやすかったりします。
こういったタイプの違いや習性を理解せずに子育てしていると、子ども達の中に不公平感が生まれてしまい、兄弟ケンカへと繋がっていくという訳です。
兄弟の子育てで大切なこと
寿命的に考えると、親の方が子どもよりも先にこの世を去りますから、自分たちがいなくなった後のことも考えて、兄弟それぞれが不満のないように子育てすることはとても重要です。
一人ひとりの子どもの立場に立って考え(=視野を広げる)、一人ひとりの心を満たしてあげようとすると、家族のみんなが笑顔になる子育てが出来るようになります。
あなたが悩んでいる方のお子さんが「欲しがっているもの」は何でしょうか?
【子どもが親にしてほしいこと】
・話を否定せずに聞いてほしい
・指示命令ばかりしないでほしい
・自分を認めて欲しい
・兄弟と比較しないで欲しい
・ダメだと言わないでほしい
・夫婦仲良くしてほしい
など。
比較やジャッジをせずに、シンプルに!(←ここ重要)その子がしてほしいことをしてあげませんか?
私たち親の心がけ次第で、兄弟ケンカの火種はつくらずに済むのです。
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この記事を書いた人(監修者)
長野県松本市在住
中高生ママ専門の子育てコーチとして、悩める母専門のコーチングセッションを行う。
【経歴】
・コーチングオフィス ままはぐ代表
・ICA国際コーチ協会認定 ポテンシャルコーチ
・セッショントータル4,500時間以上を実施
・24歳(社会人)と21歳(大4)2人の息子を持つ母親
・京都大学にて教授秘書歴7年
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いつも私の心の拠り所となっています。
本当にありがとうございます
高1の息子
アルバイトを無断で休んだりしてる様子です
理由はわかりません
聴いても話してくれません
息子は
中3秋から卒業まで不登校でした。
今は通学できる通信高校に通っていますが、このところ休みがちです。
父親とは関係がとても悪く
話もしません。
私とはかろうじて話す感じです
バイトの件に関して
嘘をつくことに
私はどの様に関われば良いのか
とても悩んでいます。
ちなみに
嘘は多く
嘘が上手に付けないタイプです
薫さん
こんにちは(*^_^*)
コメントありがとうございます。
高1の息子さんのアルバイトのことで
お悩みなのですね。
いただいた文面から
息子さんの気持ちになって
ちょっと考えてみました。
わかばやし妄想:
「高校生になって
バイトをしてお金を稼いで
自分の好きなモノを買ってみたい!
なんか楽しそうだし。
だけど、実際に始めてみたら
いろいろと大変で、週に何度も働くのは
キツくて大変だ!
休みたい日もある。
ほんとはもうやめたい」
みたいな感じかもなぁと。。。
「嘘をつく」という行為は
自分を守る行為。
親やバイト先に「ホントのこと」を言うと
きっと責められると思っているからこそ
嘘をついておられるんじゃないかなぁと。
高校生になって
自分から始めたバイトで
親としては責任をもって続けて欲しいけど
(私はそう思う方です!)
だけど
これも息子さんの問題だから
親としては
「続けても続けなくてもどっちでもいいよ」
の姿勢で自由を認めて見守り始めると
だんだんと
嘘はつかないようになって
お母さんに「本当の気持ち」を
打ち明けられるようになると思うのです。
もしかしたら
「アルバイトは行くべき」
「いったん始めたことはやめるべきではない」
などの価値観がある場合は
これを手放してみるといいかなぁ。。。