高校生の反抗期に効果的な親の関わり方~勉強や進路、コミュニケーションについて~

・高校生になってから親に反抗してばかりで、どんな風に関わってよいかわからない。

という親御さんに向けて、高校生の反抗期に適切な親の関わり方について解説します。

反抗期は子どもの成長過程であり、親子関係に大きな変化が起こる時期。

この時期の子どもは自己主張をし、親とは違う価値観で生き始めようとする時期でもありますので、親は理解を示し、一人よがりではないコミュニケーションを心がけることが重要です。

また、自己肯定感を育むために、子どもの意見を否定しないこと、尊重することも大切です。

わかばやし
わかばやし

高校生の反抗期は「理解できない」ではなく⇒「理解しようとすること」がポイントです。

高校生の反抗期とは?その心理

高校生の反抗期は、身体的にも精神的にも成長する時期ですが、親に対して反発し自己主張する時期でもあります。

またこの時期は、自分のアイデンティティを確立しようとするため、親の干渉に対してかなり敏感になり、衝突が起こりやすくなるのです。

反抗期の脳の変化と心の葛藤

思春期・反抗期には、脳の前頭前野と呼ばれる「冷静な思考の脳」と大脳辺縁系「感情の脳」とのバランスが著しく崩れる時期だと言われています。

性ホルモンの影響により、感情の脳が大きく発達し、それに「冷静な思考の脳」が追いついていない、とのことです。

引用元:脳の発達と反抗期 わが子に何が起きているのか?edu Navi


上記、和久田 学先生(小児発達学博士)の記事を読ませていただくと、反抗期はアンバランスな脳のせいで、衝動を抑えることが難しく、情緒不安定になったり、自己中心的な考えが強まってしまうようです。

ですので、親は子どもの脳や心の変化を理解し、子どもの気持ちを受け止め、共感することが求められます。

子どもが安心して自分の感情(本音)を出せる家庭環境をつくっていきましょう。

子どもの脳や心の発達に合わせた理論的な対応が、反抗期を迎えた子どもの心の葛藤を解消する手助けになります。

高校生が見せる反抗期のサインとは

反抗期に入ると、いろんなサインが現れます。

中高生ママ専門コーチとして、いろんなご家庭のお悩みを聞いてきた中で、よくあるサインを以下、箇条書きにしますね。

・親(大人)の意見に食ってかかってくる

・写真を撮るのを嫌がる

・親と一緒に行動するのを嫌がる

・論破しようする

・服装や髪形の変化

・友人や交友関係の変化

・規則やルールへの反発(尾崎豊的な)

・大人(先生や親)への反抗的な態度

このようなサインは、子どもが成長している証でもありますが、あまりに反発されると親としてはかなり複雑な気持ちになっちゃいますよね。

わかばやし
わかばやし

反抗期のサインを受け入れつつ、共感と理解することを大切にしていきましょう。

▼反抗期の終わりのサインを知りたい方は
反抗期の終わりのサインとは?(男女別)高校生親の対応5選

反抗期の高校生とのコミュニケーションの取り方

反抗期の高校生(母親の話を聞かない)
基本親をうざがる年頃。

この状態の時
どれだけ言い聞かせようとしても
無理です!

話すや諭すではなく→聞く
受け身の姿勢で
変化を生み出せます!

高校生の反抗期における正しい親子のコミュニケーション方法は、理解と受容。

この2つにつきます!

実はよく「子どもが何を考えているかサッパリわからない」「理解しがたい」「子どものことを受け入れられない」とおっしゃる方が多いのですが、この口癖や姿勢こそが子どもの反抗期を長引かせ、親子仲をどんどん悪くしてしまう原因になっています。

・子どもの話を最後まで聞くこと
・否定しないこと
・「そうなんだね。あなたはそう思うんだね」といったん受け取ること

これらを実践することで親子の絆が深まります。

食事の時間など、リラックスした雰囲気の中で会話を楽しみましょう。

反抗期は特に、いろんな事にストレスを感じる時期ですので、親の理解と温かいサポート(見守る姿勢)が必要です。

わかばやし
わかばやし

会話のコツは、勉強や受験や学校の事以外の話題にすること。

お互いの趣味のこと、など、たわいのない&しょうもない話がオススメです。

反抗期の高校生と話し合い5つのポイント

話し合いのポイントは以下の5つです。

  • お互いが落ち着いた状態で行うこと
    不機嫌な状態で話し合いをスタートさせても、そもそもうまくいきません。
  • 感情的になりがちな場面では、一度冷静になるための時間を取ること
    ヒートアップしてしまった時はクールダウンして、別日に仕切り直しを。
  • お互いが話すこと(話し合い)
    親が一方的に指導するカタチではなく、子どもの意見や要望に耳を傾けること。
  • まずは子ども自身に考えさせること
    【順番に注意】子どもの話を(否定せずに)聞いた後で、親の考えを話すと伝わりやすいです。
  • 決まったことがあれば明確化
    親子間の誤解を避けるためにも、「じゃあ○○ってことね」みたいな感じで着地点を言語化しておくことをお薦めします。
    お互いの認識の違いから、大きなケンカに発展してしまうこともあるので。

「聞き方」と「受け入れ方」の重要性

聞き方と受け入れ方は、どちらも受け身の姿勢となりますが、反抗期のコミュニケーションにおいて非常に重要です。

「聞く」という行為は、ただ耳を傾けるだけでなく、相手の立場になって考え、共感することも含まれます。

具体的には、「どうしてそんな風に言うのだろう」とその考えに至る背景までも理解しようとすることです。

すると、子どもはだんだん心を開いて、いろんなことを話してくれるようになるでしょう。

また、「受け入れ方」は子どもの意見や感情(ありのまま)を否定しないことです。

どんな考えも「そうなんだね。あなたはそう思うんだね」といったん受け取り、尊重するようにしましょう。

「親の方が正しい。○○すべきだ」と正論を押し付けていては、ずっと平行線のままです。

むしろ親への反抗はどんどん加速するでしょう。

子どもの立場に立って考え、彼らの言葉と気持ちを受け入れることで、自己肯定感を高めていきます。

反抗期の高校生との接し方

親子関係を円滑に保つために反抗期の高校生への接し方のポイントは以下の5つです。

  • 基本的に見守る姿勢
    境界線を意識して、子どもの問題に介入しない
  • 子どもの意見を尊重し、理解を示すこと
    自分との違いを受け入れる
  • 「ならぬことはならぬ」と伝えること
    法に触れること、自分と人と傷つけることなど
  • 親子の対話を大切にすること
    諭すよりも聞く。良い聞き手になること
  • 先回りして経験を奪わないこと
    失敗体験も失敗体験も両方大事。失敗するとわかっていてもさせる勇気を!

子どもの成長過程において、親が子どものありのままを受容すると、子どもも自分のありのままを受け入れることができます。

しんどい時もあると思いますが、人の心の仕組みを腑に落として、この難しい時期を乗り越えましょう。

修行中
修行中

時には、修行のように忍耐力を試されることもありますよね

学業や進路への関わり方

特にこの時期の男の子は口が重く、進路など大切なことなのに!まったく親に相談しない子もいますので、悩ましいですよね。

ですが「○○以上の大学に行くべきだ」「国立以外は学費払わない」など、親の一方的なプランを押し付けるのではなく、子どもの希望や適性を尊重して、まずは本人の話に耳を傾けてみると変化を生み出せます。

また、先回りの育児の1つとして「情報収集は親の役割だ」と思ってオープンキャンパスや大学受験のリサーチに余念のない方もいらっしゃいますが、やり過ぎてプレッシャーを与えてしまったり、甘え(依存)構造を創り出している場合も多いです!

受験も進路も子どもの問題ですから、できるだけ本人にまかせしょう。

さらに、学業面では、親は成績や模試の結果などに一喜一憂することなく、子どもが自分で自己管理できるようなサポートに変えていけるといいですね。

わかばやし
わかばやし

人は見られた部分が伸びます。

成長した部分を見る目を持ち、温かい承認の言葉をかけて伸ばすのが「子育てコーチング」流。

また、成績や学歴など目に見えるものではなく、目に見えないもの(自立心や主体性)を育むこと(=子育ての目的)を視野にいれましょう。

▼参考記事▼
勉強しない高校生のトリセツ~やる気を出すために必要な3つのこと~

家庭内でのルールについて

スマホのルールやお手伝いなど。家庭内でのルールを決める場合は、親が一方的に決めるとたいていはうまくいきません。

子どもが自分で決めたルールではなく、納得していないからです。

現在、お手伝いなど既存のルールがある場合は、子どもの成長や状況に合わせて見直しをするなど、柔軟性を持つことが大切です。

また、寝る時間や起きる時間。

食生活など、生活習慣も厳しく言うばかりでは、子どもの反発を招く一方です。

今、親子トラブルの要因になっている場合は、「守らせたいことの数を減らすこと(見直し)」をオススメします。

▼参考記事
子どもの自主性を引き出す子育てコーチング~お家ルールを変えたらうまくいった話~

反抗期の高校生との心理的な距離と対処法


反抗期に入ると、子どもと親の間には心理的な距離が生じることがあります。

子どもの言動を理解でできない親が厳しくしつけようとすることで、信頼関係が崩れてしまう親子も多いですから。

10代の子ども達は自立を求め「独立した一人の存在」として認められたいという欲求がわきますが、その一方で、親はまだまだ未熟で無謀な言動が目につくわが子を認めることができない、という親子の対立(不仲)がよく起きています。

父と息子の対立
対立して口をきかなくなった
父と息子のお悩み。

中高生ママ専門コーチの私は
よくお聞きします。

信頼関係を再構築するには


反抗期に親子の信頼関係が揺らいでしまった場合でも、再構築することは可能です。

子どもの話に耳をかたむけ、肯定的なコミュニケーションを心掛けましょう。

「一体何を考えてるの」「どうしてあなたは」など、否定的で子どもを傷つける言葉を言わないようにするのです。

また、親自身が子どもの立場に立って考えることも重要です。(=視野を広げる)

子どもの気持ちや考えに寄り添い、ただただ話を聞くことが信頼関係を再構築するには必要だからです。

ですが我慢してばかりではどっかーんと大爆発することもありますから、親として感じている不安については「Iメッセージ」を使って伝えるといいかもしれません。

お悩みママ
お悩みママ

【I(私)メッセージで気持ちを伝える例】

母:あなたが将来のことをどう考えているかがわからないから、お母さん(私は)不安なんだよね。

興味ある学部とか、憧れている大学とか、今なんとなく思っている事があるなら、教えてくれると(私は)嬉しいな。

今までは親の意見を押し付けてきてしまったけど、これからはなるべく否定せずに、あなたの話を聞くようにするから。

信頼関係を再構築するには少し時間がかかるかもしれませんが、相手を悪者にしないコミュニケーションで、少しずつ改善されていくはずです。

▼参考記事
高校生の親ができること~自立前の成長を支える関わり方~

専門家に聞く:反抗期を乗り越える親の心構え

反抗期を乗り越えるためには、親は冷静さを保ち、適正な対応をすることが大切です。

子どもの反抗に怒りを感じ、同じ土俵に乗って戦ってしまうことはよくありますから。

親が自分の感情をコントロールして「大人の対応」をすることが重要です。

口げんかになる母と制服の娘
同じ土俵に乗って
口げんかしていませんか?

中高生ママ専門の子育てコーチからのアドバイス


中高生ママ専門の子育てコーチとして、4500時間以上お悩みをお聞きしてきましたが、反抗期の高校生の子育てで大切な事は「子どもの気持ちを理解しようとすること」です。

反抗期の子どもは、様々な葛藤や不安を抱えています。

親はそのような心情を理解し、受け入れる姿勢を意識しましょう。

具体的には、聞くこと!!

文句を言わずにただ傾聴することを心がけましょう。

人は、自分の思いや感情を吐き出したい時、良い聞き手がいると自己理解が進み、自己修正したり、新しいアイデアが浮かんだり、自己成長に繋がります。

また、子どもの感情を否定せずに「そうなんだね」と受け入れることで、子どもは自己肯定感を育むことができます。

わかばやし
わかばやし

子育てコーチングを実践する場合のポイント

1)子どもの味方になる
2)子どもの可能性を信じる
3)子どものタイミングを尊重する

(男女別)反抗期の高校生の親の経験談

「見守る子育て」では、反抗期を経て、高2からやる気を出す子が多いのですが、男の子と女の子の事例をそれぞれご紹介します。

反抗期のお子さんに対するお母さんの対応(見守る姿勢)を参考にしてください。

反抗期の対応を見直した高2男子ママの話

少し遅目の反抗期のごとく、完全に勉強をストップされた息子さん。

親として在り方を見直して、「見守る子育て」を実践された高校生男子ママのお話です。


ある日「勉強する人格が追加された」(高2)【お客様の声】

爆発的なやる気をサポートした高2女子ママの話

高校入学後、どんどんやる気がなくなっていった娘さんの事が心配で悩まれていたお母さん。

でも、いい意味であきらめたら、スゴイ変化が!!高校生女子ママのお話です。

「去年は死ぬほど遊んだから、今年は死ぬほど勉強する!」【お客様の声】

まとめ

高校生の反抗期に直面した親御さんは、わが子を正しい方に導こうと「戦いモード」に突入することが一般的です。

ですが、反抗期は「親の価値観の押し付けに対してNO」のサインを出している場合も多いので、親としての在り方を見直す時期でもあります。

まずは自己主張を始めた子どもの立場に立って、彼らの心情を理解しようとしてみませんか?

子どもが興味を持ってハマっていることに関心を示し、たわいない楽しい会話を心がけることで親子の絆を強化できます。

「反抗期」を乗り越えるための重要なポイントは、理解と受容です。

親の価値観の押し付けをやめることです!


この記事を書いた人(監修者)

わかばやしゆかこ(中高生ママ専門コーチ)

コーチングオフィス ままはぐ代表
長野県松本市在住 
ICA国際コーチ協会認定 ポテンシャルコーチ

【経歴】
・セッショントータル
 4,500時間以上を実施
・24歳(社会人)
 21歳(大4)
 2人の息子を持つ母親
・京都大学にて
 教授秘書歴7年

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