中学生の子育てについて知っておくべきポイント~反抗期の悩みに「見守る子育て」~
・中学生になってから子育てが大変になった!
・反抗期の子育てが辛い、、、(涙)
など、思春期にも重なる中学生は、友人関係や自分の身体についての悩みが増える時期ですが、そんな中学生の子育てについて親が知っておくべきポイントをご紹介します。
また思春期の特徴や対応方法、勉強や友達関係などについて詳しく解説します。
「見守る子育て」は、反抗期が始まって育てにくさを感じることの多い中学生のうちに始めてもらうのがベストです!
中学生の子育てにお悩みの方はぜひ参考にしてくださいね。
もくじ
思春期に入った中学生の特徴
思春期に入った中学生の特徴について、以下に書き出しました。
「子どもの気持ちがわからない」と言う方は参考にしてくださいね。
- 友人関係に悩み始める
いじりやイジメ、陰キャや陽キャなど。今の時代はSNS(ラインやインスタ、Twitter)内でのコミュニケーションの悩みもありそう。 - 恋愛(異性)のことで悩む
友だちと好きな人がかぶったり、男女交際が始まって相手に振り回されたり、、、。異性から良く思われたいという気持ち(もてたい気持ち)は勉強や生活面への大きなモチベーションにもなりますが、逆に上手くいかないと大きく落ち込むことも。 - 部活のことで悩む
楽しいと思っって入部したのに、最近楽しくない。先輩や先生が厳しい。など - 身体のことで悩む
ニキビや背が低い、太ってるなど。コンプレックスを感じる子も。また異性から良く見られたい気持ちが強くなるために、朝洗面台で髪を整える時間が長くなったり、ムダ毛の処理を始めたり。 - 勉強のやる気が出ない
勉強はできるとカッコいい!志望高にも行けるかも!と、わかっちゃいるけどやる気が出ない子も多い。塾での人間関係に悩む子も。 - 自分のことをわかってくれない親や先生への不満
自分のありのままの姿を、これではダメだ!と否定してくる大人に対して怒りや不満を持つ子も。
男女別にみてみると、男の子はかっこよくなりたい!そのために、急に筋トレを始めたり、ムダ毛の処理、なんかは良くある話。
女の子はかわいくなりたい!そのために、お化粧したり、ダイエットしたり、オシャレに目覚めたりする時期です。
つまり、男の子も女の子も「人からどう見られるか」を意識し始めるために、外見を磨くことに意識を向け始めます。
また、勉強が得意な子は勉強を、部活が得意な子は部活を、ゲームが得意な子はゲームを、と言う感じで、自分の得意なことを伸ばそうとします。(人間ってそういう生き物)
つまり、周りの友達から「すごーーい」と称賛されたい気持ちが強まる時期なのです。
ですが、自分の理想通りになかなかうまくいかないことも多いために、現実とのギャップにも悩み始る時期なのでしょう。
大人の階段を登り始めているとも言えますよね。
中学生の子育ては、長い目で見ること。そして”今”ちゃんとさせようとしないことが大切です。
中学生の身体と心の発達について
一般的に男子は12歳、女子は10歳頃に成長期を迎えると言われて、成長ホルモンや性ホルモンの分泌が盛んになり、体は大人の体へと急速に変化していきます。
そして、性的な衝動や攻撃的な衝動が高まり、落ち着きがなくなったりイライラし始めたりします。
つまり子どもから大人の身体へとぐぐっと成長する時期です。
では、心の発達の方はどうかというと、大人が決めたルールや慣習に疑問を抱いたり、現実の自分と理想とのギャップに苦しんだり、周りを見て劣等感を感じたりするようになります。
心も身体も大きく成長する時期ですが、その分、不安定で複雑な時期でもあります。
実は「見守る子育て」では、高2からやる気を出したとのご報告が多いのですが、これは急激に成長する身体に心の方がやっと追いつき統合して、力を発揮しやすくなるのが高校2年生の辺りなのでは?と推測しています。
中学生の勉強のサポート方法
中学生の子どもがいるご家庭では、高校受験を見据えて、進学塾に通わせている場合が殆どでしょう。
実際、中学生の教育費を調べてみると公立中学校、私立中学校共に、年間30万以上は「学校外活動費(=塾代と考えられる)」として支出しているという文科省の調査結果が出ています。(引用元:平成30年度子供の学習費調査の結果について、文部科学省、令和元年12月18日)
これまで4,000時間以上、中高生ママのお悩みをお聞きしてきた子育てコーチとして、中学生以降、親は子どもの勉強に手や口を出さないことが重要だと考えています。
どうしてかというと、勉強は子どもの問題であって、親の問題ではないので、主体性を育て自分から勉強する子に育てることを視野に入れてほしいからです。
ですが、この時期もしも例外があるとするならば、本人から勉強を教えてほしい、助けてほしいと言われたときだけ、子どもの自信を育てるサポートを心がけることでしょうか。
実は、中学受験の際、親がかなり手を貸してしまったために、主体性が育っておらず親に依存している子もいますので、この場合は子離れを意識してだんだん自分で考えさせる対応を心がけることをオススメします。
目の前の中間・期末テストで良い点数をとらせることよりも、1年後・3年後を見据えた「長期的な視野」を持って関わっていけるといいですね。
【親に勉強を教えてという子への対応】
(答えを教えるのではなく)一緒の空間にいて、ただ問題文を一緒に読んでみる、くらいから始めて、だんだん一人でも勉強が出来るように、子離れしていけるといいですね。
「自分一人でも出来た!」という経験に基づく自信を育てる為にも「お?やるね?出来たね!」など承認の言葉を意識してかけてあげるのもオススメです。
▼参考記事▼
⇒勉強しない中学生は基本ほっとく?ほっといてもうまくいく7つの方法
中学生の友達関係のサポート方法
中学生からは特に、友人関係の悩みが増えますが、親に出来るサポートはその悩み事(愚痴や弱音)を聞いてあげることのみでしょう。
友達とのの喧嘩や、部活内のもめ事に親が出る場合などはかなり注意しなければなりません。
それは子どもにとって恥ずかしいこと(不名誉なこと)でもありますから。
そして、問題を親が解決してあげようと「こうしたらああしたら」とアドバイスをしている方が非常に多いですが、なるべくやめた方がいいですね。
なぜなら、本人が望んでいないときのアドバイスは、思春期・反抗期の子どもにとっては一番ウザい対応となるからです。
二人の息子を育てた経験上、わが子の味方になって、話を聞いてあげることが唯一&最高のサポートだと感じています。
中学生とのコミュニケーションのコツ
では、そんな中学生とのコミュニケーションをコツを箇条書きであげてみます。
- 子どもの話に真剣に耳を傾ける
- 喧嘩しても次の日はいつも通りに接する(しつこく根に持たない。大人が大人の対応を)
- 明るい雰囲気を心がける
- 子どもの要望に沿って食事を作る(偏食や小食の子については悩み過ぎない)
- 子どもの気持ちを大切にする
- 部活動やその他の活動(勉強以外)での頑張りを認めてあげる
- 勉強に集中できる環境を整える(親も環境の一部:口出しNGで静かに)
- 相談にのってあげる
- (困っていそうなら)学校の勉強についていけているか確認する
- 一人の大人として扱う
- 失敗を恐れず、先回り行動を減らす(脱カーリングペアレント)
この中でも、子育てコーチとして信頼関係を構築するために最も効果があると感じている「子どもの話の聞き方」を以下解説します。
中学生の子育てに効果的な「話の聞き方」
中学生の子育てに悩む親御さんが意識すると良いのは
自分の価値観(言いたいこと)をちょっと脇においてみて(棚にのせておくみたいな感じです)子どもの話を最後まで否定せずに聴いてみることです。
どうしてこの対応が最も効果があるかというと、多くの親御さんが、子どもの話を聞かず、自分の価値観(正しさ)をぎゅうぎゅう押し付けていることが原因でうまくいっていないからです。
例えばですけど、今、お悩み中の頭の中ってもしかしたら、どうにかして子どもの行動を変えよう!ということでいっぱいになっていませんか?
■勉強をしない子には
→どうしたら勉強をするか?
■学校に行き渋っている子・不登校の子には
→どうしたらちゃんと学校に行くか?
■反抗ばかりする子には
→どうしたら親のいうことをきかせて、従わせるか?
みたいな感じです。
(子どもの立場に立って考えることをしないで)自分の理想の子育てをしようとしている方が多いのです。
ですが、特に思春期の中学生からは、子どもの気持ちを尊重してあげないとなかなか上手くいきません。
ここまで読んで下さった方は、今一度、自分の価値観を押し付けていないかを自問して、話を否定しないで最後まで聞いてみることを実践してくださいね。
すると、親子関係がググっと改善するはずです。
中学生の話を聞く時のポイント
もしも今、親への信頼貯金がゼロとかマイナスになっていると、子どもは親に話すこと自体をやめてしまっている可能性があります。
そんな時は、聞き出そうとするのではなく(←ココ大事)、子どもが自分から自然に話したくなるまで根気よく待ってあげて下さいね。
せっかちな人は特に、自分が聞きたい(知りたい)時に聞き出したくなっちゃうので、話をするタイミングや声の大きさ速度などを相手のペースに合わせること(=ペーシング)が重要です。
また、待っている間にお子さんの「存在承認」(=ありのままのあなたでいいと認める事)をすると、信頼関係の改善のスピードはさらにアップ↑します。
存在承認とは
・笑顔で挨拶
・名前を呼ぶ
・変化に気づく
・生まれてくれたことに感謝すること
・お母さんが子どものことで悩まず笑顔でいること(←最重要)
などです。
▼参考記事▼
⇒存在承認とは?子どもを承認する言葉を増やしてやる気を育てよう!
中学生を叱る時のポイント
とはいえ、まだまだ「間違ったこと」をしでかすこともありますよね?
そんな時は叱ることも必要で、「ダメなことはダメだと教えること」も中学生の子育てにおいて重要なことです。
例えば、今の時代はオンラインのゲームで友達とつながって遊ぶ子が多いですが、深夜家族が寝ているにも関わらず、大きな声を出して騒いでいる場合は叱るべきシーンです。
寝ている家族のことを考えないで、迷惑をかける行為はダメだと「ならぬことはならぬ」と教えてあげないといけません。
叱る場合は、短く!理由を添えて!がポイントです。
実は、ゲーム好きの男の子ママで【ゲーム依存→引きこもり→犯罪者になるのでは?】という不安がある方がとても多いのですが、犯罪者の多くは、人の痛みがわからない、人の立場に立って考える習慣がないとも言われています。
ぜひ、思春期のうちから自分以外の誰かの立場に立って物事を考える練習を沢山させてあげて下さい。
(そのためにも、親が子どもの立場に立って考える習慣をぜひ!!)
【叱り方の3Step具体例】
1)夜は騒ぐのはやめなさい!(短く)
2)なぜなら「寝ること」はとても大事なことなの。
それなのに、あなたが夜騒ぐと家族が眠れなくなる。
今やってることは迷惑行為なのよ(騒いではいけない理由)
3)もし自分が眠い時に、そばで大きな声を出されたら一体どんな気持ちになると思う?(人の立場に立って考えさせる声掛け)
中学生からの子育てに「見守る子育て」
2人の息子達が次々に進学して、子どもと離れて暮らすようになった今の私。
そんな私が切に願うことは、何かあった時に相談してくれる親でありたい!ということです。
というのは、家を離れて自立をし始めているとはいえ、まだまだ何かで迷うことや、もしかしたら何かで欺されたりすることもあるんじゃないかと思うからです。
また、新しく始めたことや人間関係などでうまくいかないことや失敗することもあると思うのです。
そんな時に、親に相談すると絶対怒られるから、例えば闇金融に行くなどさらに深みにはまらないためにも、普段から親に相談すると→反対される、怒られるみたいな「ネガティブな気持ち」がわき上がってくるのだけは避けたい!と。
「何があっても親は自分の味方でいてくれるから、とにかく相談してみよう!」と思ってもらえる親子関係を目指しています。
つまりは、親の私たちに対する「信頼感」や「安心感」を持たせてあげたいのです。
なので、気づいた時が始め時です♪
自分の価値観(言いたいこと)を脇に置くをお試し下さいね。
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この記事を書いた人(監修者)
長野県松本市在住
中高生ママ専門の子育てコーチとして、悩める母専門のコーチングセッションを行う。
【経歴】
・コーチングオフィス ままはぐ代表
・ICA国際コーチ協会認定 ポテンシャルコーチ
・セッショントータル4,500時間以上を実施
・24歳(社会人)と21歳(大4)2人の息子を持つ母親
・京都大学にて教授秘書歴7年
New! オンラインサロン「母テラス」
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3日くらいしたら私がそっと「早く笑顔になりますように☆」という気持ちを込めて、その投稿をそっと消去しています。(始まってすぐに人気のお部屋になっています)
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“中学生の子育てについて知っておくべきポイント~反抗期の悩みに「見守る子育て」~” に対して2件のコメントがあります。
コメントは受け付けていません。
中3男子の母です。
いつも参考にさせてもらっています。
母の息子に対する接し方と、父の息子に対する接し方は別ですよね。
父親と息子がすぐ怒鳴り合いのケンカになってしまいます。父親が、最初は優しく話をしているのですが、だんだん息子の態度が悪い、となり、最終的には怒鳴り合い。
父親はどのような接し方をするべきなのでしょうか…。
ハルサキ様
コメントありがとうございます。
怒鳴り合いをそばで見ているのは苦しいですよね。。。
お父様も、基本はお母さまと同じ「信じて見守る」姿勢がいいと思います。
最初は優しく話をしておられるようですので、できるだけ「否定せずに聞くこと」に徹し、できるだけ提案や控えるよう心がけることでしょうか。
参考になれば幸いです。