高校生の親ができること|自立前の成長を促進する関わり方
・高校生の子どもへの接し方で悩んでいる。
・勉強のサポートは必要なの?
・親離れが始まった子どもとの距離感が難しい。
などでお悩みの親御さんに向けて、「高校生の子どもとの関わり方」について解説します。
反抗期が長引いていたり、赤点や留年などが心配で、先回りや過干渉な育児を継続している親が日本には多いと感じていますが、数年先に迫った自立を見据えて、関わり方の切り替えが必要になるのが高校生の時期です。
高校生の親御さんはもちろんのこと、現在小学生や中学生の親御さんも、この先どんな距離感で関わっていくといいのか?の参考にしてくださいね。

高校生は親離れ子離れを促進して、自主性や主体性を育てるのが時期です!
過保護や過干渉な育児はできるだけやめましょう。
もくじ
はじめに:今の高校生の現状
令和2年度の高等学校等への進学率は98.8%で、全国の高等学校の生徒数は329万人ほど。
引用元:高等学校教育の現状について(文部科学省・令和3年3月資料)
そのうち全日制高校は3,012,708人(全体の91.3%)、定時制高校は79,356人(全体の2.4%)、通信制高校は206,948人(全体の6.3%)という結果が出ています。

上記のグラフからもわかるように、特に令和に入ってから私立の通信制高校に通う生徒が急増しています。
この原因として、不登校の生徒数が増えていることが考えられます(令和4年度は60,575人で、前年度から9,590人(18.8%)増加)
実際に、私へのご相談内容からも、全日制高校を中退して通信制高校に転校する場合や、中学時代不登校で卒業後、通信制高校に進学する子どもが増えていることを実感しています。
殆どの子どもが全日制高校に行くことを選択した平成に比べて、令和は「通信制高校に行ってオンラインで家で学ぶ」という選択肢が増えたと感じています。

令和4年の小中学校の不登校生徒数は、過去最多の29.9万人!!
(自立前)高校生の心の自立をサポートする親の在り方

「満18歳以上」に引き下げられました
2022年4月1日より、成人年齢が20歳から18歳(高校3年生)に引き下げられました。
18歳で大人として扱われるため、今までは親名義でしか契約できなかったことが、自分名義でできるようになります。
例えば、携帯の契約をはじめ、ローンを組んだりクレジットカードをつくったり、一人暮らしの部屋を借りるなど、親の同意がなくても契約が可能になります。
ですが、そんな流れと逆行するように、わが子を大人として扱おうとしない過保護や過干渉な親が今の日本には多いように感じいます。
1)ちょうどいい距離感の見極め
もしも子どもが親をうざがるようになってきたら、それは健全に成長している証拠で親離れ(=自立)しようとしているサイン。
今まで口出ししていたことをやめて、一人の大人として尊重するスタイルに移行していきましょう。
でも(口では偉そうなことを言っていたとしても)まだまだ甘えてくる時もあります!
特に、高校生は甘えと反抗を繰り返しながら自立に向かう時期ですので、その行ったり来たりが彼らのタイミングでできるように(←ここ重要)大らかな気持ちで付き合ってあげるといいですね。
そしてそのうちに「ちょうどいい距離感」を見極めることができると思います。

境界線を踏み越えないことが大事です
2)信頼関係を築く3つの方法
親子間に信頼関係があることは本当に本当に重要です。
中高生ママ専門コーチをしている私の元には、「嘘ばかりつく」「父親と口をきかない」「会話がない」など信頼関係がないことが原因のお悩みも良くいただきますので。
大人の一歩手前にいるわが子と信頼関係を築く方法を3つご紹介します。
1)約束は守る
2)貯金のように信頼される行動をコツコツ積み上げる
3)話を聞く(否定しない)
特に、3)話を聞くことは、これまで話の途中でアドバイスしたり、正論を押しつけてきた親御さんにとっては非常に効果的です。
勉強のサポート:親ができること
「見守る子育て」では中学生以降、親が子どもの勉強のサポートはしない方がよいと考えています。
理由は、勉強は子ども自身の問題で親が手を貸すべきことではないからです。
自主性や主体性を育てるためにも、過保護や過干渉な言動は害(毒)になってしまいますので注意しましょう。
進学校や中高一貫校に通う高校生の場合、塾に通わせているご家庭が多いですが(一部家庭教師も)、親が専門性を持っている場合(父親が理系、母親が英語が得意など)は教えたり、厳しく管理していることも多々あり、これがやる気低下や親子不仲の原因になっている場合もあります。
▼参考記事
⇒勉強しない高校生!本当のやる気を引き出す9つの極意
効果的な学習環境の整え方
親も環境の一部と考えて、余計なことは言わずに本人の問題は本人に任せて、黙って静かにしていることが一番重要です。
また、「この子は家では勉強できない」と思い込んで塾(や自習室)へ行かそうと躍起になっている方も多いですが、コレ実は勉強をさせたい気持ちが強い教育熱心な親御さんがよく言われる台詞だったりするんですよね、、、
「見守る子育て」では勉強のやる気スイッチが入った子は、自分で部屋を片付けて勉強し始める子が多いですし、放課後にカフェや図書館や電車の中など、親が整えてあげなくても、自分でちゃんと考えて行動し始める子が殆どです。

自分も静かな環境の一部に♪
モチベーションアップする言葉がけ+見守り方
中高生ママ専門コーチとして、モチベーションアップする言葉がけについて質問されることも多いですが、モチベーションを引き出す為には前述の「子どもの話を聞くこと」が一番効果的だと感じています。
親子間の良質なコミュニケーションは、子どものやる気アップに直結する!と私のこれまでのサポート経験から感じています。
また、心配していることを伝えたくなる方も多いと思いますが、この気持ちを伝えたいのは一体誰の為なのでしょう?
おそらく子どものためではなく、自分の不安を解消する為である場合が殆どですので、子どもを話を聞き、その子の力を信じてコツコツと信頼貯金を積み重ねてまいりましょう。
▼参考記事▼
⇒勉強嫌いの子どもにかける言葉・声かけの技術5選
塾選びのポイントと親の役割
高校生の塾選びのポイントは、親主導で決めないこと!!
子どもが「塾に通わせてほしい」と言い出した時がやる気が一番出やすいタイミングです。
(参考記事:このままじゃヤバいから塾に行かせてくれ(高2))
塾の選び方のポイント3選
塾を選ぶ場合のポイントを3つご紹介します。
1)子どもに選ばせること(特に通い始めのタイミング!子どもが通わせてほしいと言い出すまで待つことが超重要です!)
2)口コミを参考にする
3)信頼できる先生がいる
信頼できる先生がいる♪
「見守る子育て」オススメの塾はコチラ
⇒タノクラアカデミー(私立中高一貫校生対象英語・数学専門塾)
家庭でのフォローアップ方法
家庭でのフォローアップの方法は、高校生活の悩みや弱音や愚痴を「うんうん。そうなんだね」と優しく丁寧に聞いてあげることでしょうか。
また、家では高校や塾、勉強の話題ばかりではなく、楽しい話で明るい雰囲気をつくることを心がけてください。
高校生の不登校への正しい対応
不登校生徒数は令和4年度は60,575人で、前年度から9,590人(18.8%)も増加していますが、実際に、私への高校生ママからの不登校関連のご相談も急増しています。

不登校になった場合の親の心構え
せっかく入った高校なのに、子どもが高校に行きたくないと言い出した場合の正しい対応は、無理に行かせようとしないことです。
実は、私の息子も高1の時に「学校に行きたくない」と言い出したことがあったのですが、無理に行かせようとせずに息子の話を聞いてその気持ちに寄り添う対応を心がけました。
実際に、どんな対応をしたかはコチラの記事にまとめてあります↓
⇒学校に行きたくない高校生|不登校にならなかった高1息子への対応
協力体制の構築(専門機関への相談)
子どもが不登校になった場合、夫婦間で意見が食い違ったり、祖父母から「甘やかしてはダメ!手を引っ張ってでも登校させろ」的なアドバイス(=余計なひと言)を言われてしい、一人で苦しんでいるお母さんも多いです(涙)。
ですが、こういった不協和音が子どもを混乱させ、事態を長引かせる元凶となってしまいますので、同じ価値観で見守れるように協力体制を構築しましょう。(←超重要です!)
また、専門機関への相談は厚生労働省のこのページを。
自分の頭で考えて解決する力を育むために
高校3年間のうちに育てておきたい力といえば「主体性」です。
自分の頭で考えて解決する力を育むために、静かな環境の一部になることを意識して子どもを信じて見守る在り方へ切り替えましょう。
自立を促す親のサポートとは?
「自立」とは一般的に「他人から支配や援助されずに、自分の力で生きていけること・生活できること」を言います。
でも、たとえ自立する年齢になったとしても「(親が手を貸さずに)一人で生きていく力」が育っていないと、自立は難しくなります。
【自立を促す親のサポート3つのポイント】
1)わが子には「自分で何とかする力(生きる力)」があることを信じる
2)余計なお世話をやめる
3)助けてほしいと言われた時だけ緊急出動する
特に、高校生からはこの3つを心がけていきましょう。
失敗を恐れずに挑戦させる環境作り
先回りの育児をしていると、失敗が少なくなるので親としては安心していられますが(親側のメリット)、経験値が少なくなり、打たれ弱くなったり、自分に自信が持てなくなったり、自己肯定感が低くなったりします(子ども側のデメリット)。
失敗を恐れずに挑戦させるには、余計なお世話や言葉かけをやめなければなりません。
そして、大らかな心で信じて見守る親になることが求められます。
まとめ:高校生への新しい関わり方と親の心得
通信制高校という新しい選択肢が増えた今の高校生達。
親が安心できる道に進む求めていては、子どもの能力や「その子らしさ」を伸ばすことができません。
不安定な状態に慣れることが、新しい時代の親の心得です。
もしも自分が安心できない状況になったとしても、無理に子どもを動かそうとせずに「しょうがない」と受容し観念することができますように。
それが本当の親の愛情だと思うのです。
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この記事を書いた人(監修者)

長野県松本市在住
中高生ママ専門の子育てコーチとして、悩める母専門のコーチングセッションを行う。
【経歴】
・コーチングオフィス ままはぐ代表
・ICA国際コーチ協会認定 ポテンシャルコーチ
・セッショントータル5,000時間以上を実施
・26歳(社会人)と23歳(大学院1)2人の息子を持つ母親
・京都大学にて教授秘書歴7年
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